寒さを吹き飛ばす熱いトーク!12月前半のカフェイベントをまとめました。
こんにちは! ゲンロンのアルバイトスタッフの青山俊之です。ついにやってきた師走、マジ寒いなと感じる季節ごろです。この時期には、ブラックホールこと、こたつが居間で強力な重力場を発生させます。一日の終わり、夕食にビールを嗜んで悠々自適に過ごし、気づけばブラックホールに飲み込まれ、眠りに落ち、いくばくか背中と肩を痛める。そんな季節です。
とはいえ、人を引きつけ合う重力もまたこたつとテレビによって生まれるのはご存知でしょうか? そう、それはゲンロンカフェを放送する配信プラットフォームのシラスによって…そしてゲンロンカフェのイベントに集う人々によって……!
茶番はいい加減にして、12月のゲンロンカフェも年の瀬にもかかわらず熱のこもったラインナップとなったのをぜひご覧ください!
12月前半のゲンロンカフェ
12月5日 (月) 23:00〜
五百蔵容 × 中村慎太郎 × 速水健朗
【緊急開催! 2022サッカーW杯カタール大会】3度目の歓喜なるか! 前回準優勝の強豪クロアチア戦を最強生解説! 歴史的一戦をどこよりもディープに分かりやすく徹底分析!
日本が歓喜に沸き、世界に衝撃が走った。サッカーのFIFAワールドカップのカタール大会で日本が戦ったグループE組。W杯優勝経験を持つドイツとスペインの優位が予想されるなか、日本代表は両国に大金星を挙げ、グループ1位で決勝トーナメントに進出した。次は日本史上初となるベスト8進出への悲願に向け、前回準優勝の強豪クロアチアと対戦することになる。
ゲンロンカフェでは初戦のドイツ戦に続き、サッカー分析家の五百蔵容さん、ライターの中村慎太郎さん、速水健朗さんによるリアルタイム解説番組を緊急配信!ドイツ戦での分かりやすい解説やディープな分析は、サッカー初心者からマニアまで好評を博した。クロアチアに勝つためにはどんな戦略をとればいいのか? 日本代表の森保一監督は、なぜ番狂わせのジャイアントキリングを起こし続けられるのか? 今大会、日本代表の躍進はどこまで続くのか?
今回も3人によるディープかつ分かりやすい分析を聴きながら、地上波やネットテレビの試合中継を観戦すれば、歴史的一戦を最高に楽しめること間違いなし!
また今年1月と9月に行われた日本代表を分析する3人によるトーク番組、初戦のドイツ戦の生解説番組も、引き続きシラスでアーカイブ動画を公開中。五百蔵氏のチャンネル「五百蔵容のフットボール/インタラクション/レジリエンス」のW杯分析番組も要チェックだ。
お見逃しなく!
※ 本イベントの配信では、試合そのものの映像や音声は流れません。地上波やネットテレビなどで試合中継を視聴していただきながら、同時に試合の分析や解説をお楽しみいただくための番組です。予めご了承ください。
※ 速水健朗さんは、体調不良のため本イベントへの出演は見合わせになりました。何卒ご了承ください。
12月7日 (水) 19:00〜
近藤祉秋 × 吉川浩満
なぜ犬に話しかけてはいけないのか?──人間以外の人類学をめぐって
文化人類学者の近藤祉秋さん、文筆家の吉川浩満さんによる対談イベントを開催します。近藤さんは今年10月、慶應義塾大学出版会より単著『犬に話しかけてはいけない──内陸アラスカのマルチスピーシーズ民族誌』を刊行しました。
「マルチスピーシーズ民族誌」とはなんでしょうか。これまでの人類学は人間を中心に民族誌を記述してきましたが、マルチスピーシーズ民族誌では人間以外の動植物や精霊、土地との関係性などにもスポットライトを当て考察や記述がされます。
そんなマルチスピーシーズ民族誌や環境人文学の視点から、近藤さんがフィールドワークを行ったのは内陸アラスカ先住民の人々。彼らにはかつて「犬に話しかけてはいけない」という禁忌があったそうです。人間以外の存在と「交感しすぎない」ことで共生する彼らから、「人新世」と呼ばれる時代に生きる私たちはどのような知見を得ることできるでしょうか。
『理不尽な進化』『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』など、自然史や科学技術の発展などを背景に人文的な考察をしてきた吉川さんをお相手に、「自然との共生」をめぐって幅広く議論をしていただきます。
ちなみに近藤さんは、2019年に刊行された『犬からみた人類史』の編著も手がけています。犬に対して並々ならぬ想いをよせる吉川さんと、犬トークが白熱する場面もあるかも……?
また12月のゲンロンカフェは、翌8日に里見龍樹×篠原雅武「〈人新世〉はどこへゆく?──人類学と環境哲学の現在地」を開催。あわせてお楽しみください!
12月8日 (木) 19:00〜
里見龍樹 × 篠原雅武
〈人新世〉はどこへゆく?──人類学と環境哲学の現在地
「もう海には住めない。」
2011年7月、東日本大震災直後の日本を離れて、人類学者・里見龍樹さんは以前からフィールドワークを続けてきた、南太平洋・ソロモン諸島のマライタ島を訪ねます。そこで出会ったのは、「ツナミ」に怯える人びとでした。
遠浅の海にサンゴを積み上げて島をつくり、漁業やイモの栽培をして暮らすマライタ島の「海の民」。その伝統的な生活を根底から揺さぶったのが、2011年3月11日の津波でした。震災の日、太平洋を隔てたマライタ島でも津波警報が発令され、人びとは落ち着かない夜を過ごします。「あの夜の海はおかしかったよ!」 そして自然の変化を目の当たりにした海の民は、伝統を捨て、陸地に引っ越すことを考え始め……。
里見さんが12月はじめに上梓される新著『不穏な熱帯:人間〈以前〉と〈以後〉の人類学』(河出書房新社)は、自然と人間をめぐる、驚くべきエピソードにみちた民族誌です。
2011年3月11日に日本とマライタ島を同時に襲った「ツナミ」。それは一方では、文明の脆弱性を、他方では、海の民の伝統的な生活を揺さぶっていた──。その不穏さに、里見さんは、「人新世」時代の新たな「自然」を見いだします。
このたび、ゲンロンカフェでは本書の刊行を記念した対談イベントを実施します。里見さんとお話しいただくのは、『人新世の哲学』(人文書院、2018年)、『「人間以後」の哲学』(講談社選書メチエ、2020年)などの著書をもつ篠原雅武さん。9月に刊行されたティモシー・モートン『ヒューマンカインド──人間ならざるものとの連帯』(岩波書店)の翻訳をはじめ、人間と自然の関係を問い直す、新たな自然哲学の研究・紹介を続けてきました。
新たな「自然」を考える人類学と「人新世」の哲学はいかに交わり、どこへ向かうのか。人新世や存在論的転回、ポスト・ヒューマニズムなどを経て、いま人類学と哲学は「人間」と「自然」について何を考えているのか。イベント直前レポートとして、イベント企画者による記事「沈む世界に住まうこと、あるいは『天気の子』から「不穏な熱帯』まで──12月8日開催!里見龍樹×篠原雅武「〈人新世〉はどこへゆく?」イベント“直前”レポート」にて、〈人新世〉を考えるポイントが紹介されています。
予習かつイベントのお供に記事をご覧いただいて、ぜひイベントもご視聴ください!
12月13日 (火) 19:00〜
飯田泰之 × 井上智洋
戦争、円安からFTX破綻まで──2022年ポストコロナ激動の経済総検証(飯田と井上の新・経済教養シリーズ#7)
ロシアのウクライナ侵攻などを背景に全世界的なインフレが続くなか、円安が急激に進行し、日本経済は大きく揺れ動いています。また最近では、暗号資産(仮想通貨)交換業大手のFTXが経営破綻し、世界に大きな衝撃を与えました。果たして、2023年の日本と世界経済のゆくえはどうなるのか──?
この度ゲンロンカフェでは、経済学者の飯田泰之さんと井上智洋さんによる人気企画「飯田と井上の新・経済教養シリーズ」第7弾を開催! 2022年激動の経済動向をあらためて振り返るとともに、これからの世界経済と社会の展望について大いに語り合っていただきます。
今年7月に行われた第6弾「経済学はインフレをどう捉えてきたか──戦時下の世界経済を考える」では、シンギュラリティやメタバースなど、さまざまな時事的な話題も絡めながら、幅広いトークが展開されました。今回もおふたりによる分かりやすい解説と、大胆で刺激的な議論が広がること間違いなしです!
2022年ポストコロナ激動の経済総検証! こちらもお見逃しなく!
そのほかのご案内
12月のゲンロン ひらめき☆マンガ教室は、10日(土)13:00-17:00に「共感の力」をテーマにした講義とネーム講評(伊藤剛・さやわか) 、11日(日)にはさやわかによるこれまでの振り返り回として講義と個別指導が実施されます。
第5期となるひらめき☆マンガ教室は、11月に大規模な自主制作漫画誌展示即売会「COMITIA142」に参加し、3月の期末、そして第6期に向けた動きが着々と進んでいます。今後もぜひご注目ください!
年末年始のシラスざんまい、投票受付中っ!
昨冬、人気の番組を一挙大公開して話題をあつめた「シラスざんまい」。年末年始のおともに、すでに非公開となっていた動画を再度公開し、楽しんでいただきました。今年は「あなたの1票で決まる! シラスざんまい2022-2023」と題して、みなさんの投票をもとに、再公開する番組を決定します。
投票期間は12月15日まで。いただいた投票結果に基づいて、10番組を12/29~1/9まで再公開いたします。応募フォームには、放送スタッフU治川さんによるセレクト30番組も選択肢としてご用意。もちろんそれ以外の番組でも構いません。自由記入欄からご記入いただければと存じます。投票は1人3票まで。みなさんのイチオシや、見逃してたけど……!というご要望、ぜひ、教えてください。
応募フォームはこちら
投票期間:12/15まで
再公開期間:2022/12/29~2023/1/9
※本キャンペーンの内容等については、2022年12月1日時点での情報となっております。予告なく変更になる可能性がありますのでご了承ください。