噺家は哲学者。円楽師匠。
林家 源平
自分とは全然違う人物を考え、三遊亭円楽師匠に面会を申し込むのであった。
「師匠、お願いにやって来ました。」
「おや、源チャン、なんだい。」
「あのうーー 無礼なお願いですが」
「アッハハ。源チャン。僕のとこへ来るのがもう無礼だよ。」
円楽師匠は、ニコニコしながら、僕の願い事である、落語稽古して頂いたのだった。
そして、いろんな人生について話して下さったので、僕は聞いてあみた。
「師匠、落語がうまくなるのは、どんな稽古がいいんですか。」
「うん。それは、落語を好きになるんだね。いろんな師匠方の噺を聞く事だよ。」
こう言った円楽師匠は、白い歯見せ、コチコチとなってる僕を、ほぐすように
「源チャン、車の構造を知らなくたって、車を走らしたり、止めたりは知ってんだろう。あんまり考えちゃー駄目だよ」
と、まるで、学校の先生の感じであった。