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会社員がやる気を失う理由

社員のやる気が見られない、指示待ちだ、と社員の質のせいで結論づけていることはないでしょうか。

株式会社チームスピリット「タイムマネジメントに関する意識調査」を参照。

創造的な仕事をしたい、という意欲がある若者はとても多いのですが、実際に入社してみると、無駄だと感じる作業に多くの時間を割かれている現状があるのです。しかも残業時間削減の命令が出るわけですから、無駄な仕事を優先的に終えると、残りの時間で創造的なことはできず。
徐々に諦め、会社に求めるものは、安定と給料・・・となるわけです。

私が勤めていた企業でも、離職理由に「最初できると思っていた仕事が全然回ってこない」「想像と違った」「やりたいことができないから辞める」という声を「本音はね」と教えてくれる人が多かったのです。

ある時は、退職の翌日に同じ席に座っているプログラマーの社員を見つけて、「あれ?君昨日退職したよね?」と声をかけたら、なんと彼は

「はい、社員は辞めましたが、やりたい仕事だけやるために、派遣会社に登録して働いてます」とのこと。 まあびっくり!!!

そんなやり方あったんだ!と思いました。
仕事はやりたいけれど、正社員としての余計な仕事はやりたくない、ということです。

若者(だけじゃないですが)が嫌う「無駄だと思う仕事」とは何でしょう。

1位:会議用資料の作成

➡これは当時人事部だった私にもよく入ってきた社員からの相談でした。とにかく会議資料を綿密に作らされる。
その理由は2つあるのです。
1つは、上司が仕事内容を知らない。素人にわかるように説明するための資料を作らないといけないから時間がかかる。
2つめは、社内資料の作成は、お客様向けプレゼン資料の練習だから、という理由。そのためにいつでも完璧なプレゼン資料を作らされる。


2位:業務日報、週報の作成

➡勿論報告は大事だけれど、書面を完璧に埋めることが大事でしょうか。たいていの場合、ひな形の書式があり、すべての欄は記入必須。文章が少ない、前日と同じだと突き返されるなどのクレームが入ります。

3位:社内稟議、申請処理

➡私がいた企業でも会計、申請関連はすべてシステムに入力するようになっていました。昔なら、経理に領収書を提出すれば処理してくれたものも、すべて自分で申請しなければならなくなっています。申請書類になれていない、システムの使い方にも慣れていない人達にとっては、とても苦痛、時間がかかるものです。

社員でいることで、本来の仕事以外のこともやらなければならないことが山ほどあるのですね。もちろん、すべて無駄というつもりはありませんが、残業時間を減らすため、労働環境を改善するため、そして社員たちに「無駄」だと思わせないようにすることは、大きな経営責任だと思います。

「早く帰るように」と電気を消す、パソコンにログインできないようにする、という強硬な手段に追い込むことは、更に社員のやる気をそぐばかりです。
その前にもっと改善できることはないでしょうか。
お客様のお話から、まだまだ多くの改善可能なポイントがあるのが現状です。

「無駄だなあ」と思わせない働き方改革が、社員のやる気を引き起こし、イノベーションを生みやすい組織に変えることが可能です。
今すぐ着手する価値はあるでしょう。

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