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失敗のススメ~新卒インサイドセールスの組織構築における失敗と乗り越え方~

この記事は【インサイドセールス Advent Calendar 2023】の11日目の投稿です。次回は株式会社Rockets インサイドセールスの江口卓磨さんの記事が公開予定です!

インサイドセールス Advent Calendar 2023

はじめまして!
LayerX インサイドセールス(以降 IS)のオオムラ ゲンキ(@H101998)と申します。

この12月からLayerX バクラク事業部でISを担当しており、前職ではHR系SaaSのISとしてプレイング/マネジメント業務を行っておりました!

インサイドセールス Advent Calendar 2023!

弊社のMJ(@MJ_LayerX)さん、ピーナッツ安井(@goldenpeanuts_)さん含め、既に10名の方がISに関して発信されています!

私も一読者として、楽しく読ませていただいております!
その上で前職での経験を備忘録として納めたかったので、今回参加させていただきました!

茂野さん(@insidesales_job)、ご企画いただきありがとうございます!

※MJさんの記事はこちら
※ピーナッツ安井さんの記事はこちら


本記事で伝えたいこと

本記事ではマネジメントの中でも特に組織構築面における私の失敗と乗り越え方をお伝えできればと思っております。

失敗自体は決して楽しいものではありませんが、価値のあるものだと思っています。

なんなら、どんどん失敗はしていきたい!笑

そして、この場でぜひこの失敗を共有し、同じ轍を踏まないような人が増えればより価値が上がると思ったので書かせていただきます。

半分嘘です、サボりがちなのでこういう機会でもないと備忘録なんて書こうと思わないので書きました。笑

ざっくり5-10分くらいあれば読めますのでぜひ!

ぜひ読んでいただきたい方

・ISの方
・組織構築(マネジメント)業務を初めて担われた方
・新卒1-3年目で組織構築(マネジメント)業務に興味がある方

なぜこのテーマで記事を書こうと思ったか

大きく2つ理由があります。

①なかなか失敗談は語られていないことが多いため
noteや書籍、X(旧Twitter)などアンテナを張れば成功経験をキャッチアップできる場所はすごく多いと思います(本当にありがたい、、)

ただし、キラキラした成功体験の裏には成功の数以上の失敗があると思っています(②に続きます)

②失敗可能性を知ることは成功経験以上に価値があると思っているため
成功経験はもちろん素晴らしいですが、主語を自組織に変えた時に成功するかどうかは完全に別の話です。
(こんなに偉そうに話してますが、私も単細胞的に色々試して失敗しました。笑)

ただ、失敗に関してはどの立場にも起こる可能性があり、その可能性があることを認知することで避けるための策を練ることができると思っています。

なんなら失敗を避ける策を知る方が結果的に成功確率も上がるんじゃね?と思ってます。

以上の理由から失敗エッセンス強めに経験をまとめていこう!と思った次第です。

読んでいる皆さんには僕と同じ轍を踏まないように、と願いを込めながら締め切りギリギリに執筆してます、、📝

オオムラのいた組織体制/業務について

本題に入る前に私自身がどんな組織体制で、どんな業務を行なっていたのか、簡単に述べようと思います。
組織体制
・商材はHR系のBtoB SaaS
・設立10年以内のベンチャー企業
・IS組織の人数は6-8名(時期によって変動、新卒が9割)
・組織は立ち上げから2~3年目
・ISのKGI(目標)は商談実施数→有効商談獲得数→商談実施数と変遷
・ISの役割はSDR(インバウンド対応/コールドコール/失注掘り起こし)や、BDRを分業したり、1メンバーが全役割を対応できるようにしたりと変遷

私の業務経験
-SDR/BDR
-メンバーマネジメント
-KGI設計
-SFA設計
-メルマガ
-展示会オペレーション設計
-オンボーディング設計

前置きが長くなりましたが、ここから本題について書いていこうと思います!

失敗と乗り越え方

失敗①KPI乱立

前述の通り、KGIは商談実施数or有効商談獲得数でした。
しかし、KPI(最重要目標指標)が架電数、通電数/率、商談獲得率など4つあり、これがSDRやBDRなどの役割別に掛け算的に存在する状況でした。

これでは一体どれが重要かわからない🤷
最重要目標指標であるKPIという意味合いとは相反する行動を取ってしまっておりました、、

この結果、メンバー自身が改善すべき行動を定められず、組織としての改善スピードが遅くなるといった事象が発生しました。

なぜこんな失敗をしたのかというと、KPIを設計する目的を履き違えていたわけです。 

オオムラの目的:KGI達成のための現状、目標との差分を理解するためのもの
本来の目的:KGI達成のために、現状や目標との差分を理解した上で、どの問題に対して改善をすれば良いか明確にするためのもの

要はマネージャーの組織状況把握の用途が大きくなっておりました。
しかし、組織の成果はメンバーありき。

現に「戦略を実行できる組織、実行できない組織」ではKPIは最大2つ程度が適しているとも言われております。

架電数・商談獲得率をKPI設定するなど、メンバーがシンプルに動ける環境を提供しなければと強く反省したシーンでした。

失敗②任せた業務と責任、意義に一貫性がない

マネジメントにおいては仕事を任せて行くことも1つの業務だと思います。
そして任せ方にも下記図のようにいくつか種類がある中で、特に難しいと思うのは「②」だと思っています。

※あくまで個人の見解です

そこで私がつまづいた壁は、
任せても全然業務の進捗が進んでいねえ、、
でした。

ただ、それも当然。
任された業務を行う上で、自身が行う意義責任が明確になっていませんでした。

例として「マネージャーのみがデータ活用する目的で、複雑なデータ入力をメンバーにお願いする」などが挙げられます。

こちらはメンバーが活用する目的であれば、意義や責任も伝わりやすいですが、マネージャーのみが活用するデータでは視座の違うメンバーが意義や責任を理解することはなかなか難しいです。

これでは業務の優先順位が下がってしまいかねない、、

であれば、メンバーから見た意義や責任を明確化することや、目標と業務に一貫性を持たせ、任せた業務に伴う結果が評価される仕組みを作っていくべきだと思っています

ここまでやって初めて任された側から見たときに、任された業務に価値が生まれる(言うは易し、行うが難しですが、、笑)

失敗③挑戦の目標/目的を公言しない、期限を設けない

個人としてはもちろん、組織としても非連続的な成長のためには挑戦が必要です。
例えば、組織におけるメンバーの新規役割の追加や、細分化や集約などです。

その上で、挑戦における成功の定義(=ゴールや目標)を設けることは多いと思います。

ただし、挑戦なんて全て都合よく成功するわけではありません。
基本失敗の連続です。

だからこそ、挑戦の目的を果たせなかった場合には長期的な成功のために、戦略的に撤退する可能性があります。

そして組織における挑戦は基本的に一人で完結しないため、撤退は関与するメンバーの納得が重要です。

ここで出た「撤退しない」「納得されない」ことによる影響の一例は下記です。
・事業成長が遅れる/伸び悩む
・撤退時期を明確化しないとサンクコスト効果が働く
・うまくいかないことでメンバーの自己効力感が下がる
・自己効力感が下がると新たな挑戦が生まれづらくなる

上記踏まえ、期限やこういった場合挑戦をやめるなど撤退条件の明確化が大事だと思っています。

失敗④手段が目的化したSFA設計

若干特殊な内容になりますが、前職ではSFA(営業支援システム)としてSalesforceを活用しており、その設計も担当しておりました。

幼い頃からレゴブロックやプラモデルが好きだった私はおもちゃをもらった子どものように遊び倒して設計しておりました。(当然顧客情報を預かる身なので設計には細心の注意を払っておりました)

なんなら同僚からはSFAが彼女とまで言われる始末です、、

余談が過ぎましたね。
話を戻すと、SFAを導入する最大のメリットは蓄積したデータを活用した営業生産性の向上だと思ってます。

「もしかしたらここ生産性上がるんじゃね?」と言う仮説を検証するためにSFA設計を行うことができます。

その上で設計者として、仮説をもとに勢い任せにどんどん項目作りました。

はい、失敗しました。笑
起きた事象の一例は下記です。
・項目は作ったが、仕様上の関係で見たいデータをレポートで抽出できない
・項目を作りっぱなしで検証することができていない
・入力する項目が増えた結果、ISの工数負担が増加する

私の遊び心が悲劇を生んだわけです。

結局のところ、ゴールから逆算した行動とその行動に責任を持つことが大事だなと心の底から学びました(SFA はこれからも大好き🫶)

失敗⑤育成体制の構築を後回しにしたこと

なぜ後回しにしたのか。

前述した通り、私のいた組織は新卒が9割を占めておりました。
しかし、新卒入社のタイミングは基本的に4月からであり、年に1回となります。

そしてベンチャーの市場/組織環境が変わる中で、年1回の育成機会しかない中で体制強化に力を注ぐことはメンテナンスコストなども高く、優先順位も低いと判断したためです。

こちらによって下記悪影響が起きました、、
・過去→現在の環境変化を加味せず目標設計を行なったことで新規メンバーの立ち上がりに時間を要した
・新規メンバーの自己効力感の低下
・教育側の属人化などで2度同じことを教えるなど、コミュニケーションコストが増加

こちらに関しては1月ごろからPJT化して現状の組織体制に合わせて育成体制をチューニングし直すなど、継続的にやる/一生やらないの二元論ではなく、中長期的に見た正解のために塩梅をとっていくべきだなと痛感しました、、

まとめ

総じて、「手段が目的化している」、「覚悟を持って中長期成果を追いきれなかった」ことから起きた事象だなと思います。

もしかしたら若干ネガティブに見えるような発言もあったかも知れませんが、これらの経験は全て自分にとって財産になっているのでどれもすごく良い経験です。

またこんなに偉そうに書いていますが、書いている内容含め、自分自身完璧に実行できていたかでいうとせいぜい5~6割くらいだと思います。
日々精進ですね。

この経験を活かしつつ、LayerXでは心機一転プレイヤーとして組織/事業に貢献できるようガンガン行動していきます!
(またマネジメント業務もやりたい、やる!笑)

本内容について良し悪し含め、忌憚なきご意見いただけると励みになりますので、お気軽にXなどでポストやDMしてください!

そしてまだ入社から1週間ほどしか経過していない中ですが、LayerXは組織/事業/ヒトのどの方面を見てもめちゃくちゃいい組織です(詳細については追々noteとかXで発信していくはず、たぶん)

私自身もこれからGTMチームへの参画、Opsなど含めた組織構築など事業成長のためになんでもできるマンになれるよう邁進してまいります💪 

※GTMとは
新しいプロダクトのリリース時はGTM(Go to marketの略)チーム=「新しく提供できるようになったプロダクトの価値を届けるチーム」が部門横断で作られます。


LayerXに興味あるよ!と言う方はぜひこちらご覧ください!


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