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生産性を高めたい人が読むべき個人的決定版5冊

前回、生産性の重要性について簡単にまとめました。

私は生産性に強いこだわりを持っていまして、それはよりゆとりをもって、楽しく暮らすために生産性を高めようと考えているからなのですが、それ故、生産性向上に繋がりそうな本は手に取って色々と読んできました。

色々と読んできたのですが、結局よく読み返すのは5冊に集約されており、この5冊に書いてあることを理解して実践できれば(実践できることが大事)、生産性を常に高めていけるPDCAを自分の中に定着させることができている状態になると思います。

生産性というものは、生産性の高め方を知識として持っていても意味がなく、実践を通じて試行錯誤を繰り返し、何年にもわたり練習を続けることでようやく体得できる技術の一種です。こうした練習を重ねて生産性の高い働き方を身につけた人は、日々の一挙手一投足がすべて生産性を高める思考と行動につながっており、それら全てが積み重なって高い生産性につながっています。

言い換えると、生産性の高め方について得るべき知識(形式知)はそれほど多くなく、重要な少数の原則を押さえることが肝要であり、重要なのはそれらの原則を実践する方法を自ら考え、実行することです。だからこそ、今回挙げた5冊のような「鉄板本」に絞って重要な原則を理解し、実践する中で壁にぶつかったらまた鉄板本を読み返す。無闇に多数の本を読み散らかすよりも、このように読む本を絞って実践に重きを置くことが生産性の高い思考や行動を体得する上では重要となります。

それでは、前置きはこれくらいにして、個人的決定版5冊をご紹介したいと思います。



生産性(著:伊賀 泰代、ダイヤモンド社)

以前「書評」マガジンで取り上げた1冊です。生産性=インプット/アウトプット、という原理原則を頭に刷り込んでくれる良本であり、「生産性の高め方」を理解する前に、まず「生産性とは何か」を理解するための一歩として、まずこの本を手に取るのが良いと思います。

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」(著:安宅和人、英治出版)

こちらはまだ書評マガジンで取り上げられていませんが、ビジネス書として超有名なのでご存知の方も多いと思います。ロジカルシンキングの本として紹介されることもありますが、ロジカルシンキングではなく「知的生産」全般を扱った本であり、生産性ハックのようなノウハウでは絶対に超えられない生産性の壁を越えるための考え方が誰にでもわかる形で示されている1冊です。

エッセンシャル思考(著:グレッグ・マキューン、訳:高橋 璃子、かんき出版)

こちらも書評マガジンで一度取り上げています。インダストリアルデザイナー(ブラウンの元デザインチームチーフ)のディーター・ラムス氏が語ったとされる「より少なく、しかしより良く」という言葉に集約される「エッセンシャル思考」の本質を説明している内容で、仕事だけではなく人生において何を選び、取り組むべきなのかをかんがえるための武器を与えてくれる1冊。

ハーバード式「超」効率仕事術(著:ロバート・C・ポーゼン、訳:関美和、ハヤカワノンフィクション文庫)

弁護士時代には「東海岸で一番仕事が早い弁護士」と顧客に呼ばれた著者が、生産性を高めるための原則をわかりやすくまとめた本。書かれている内容はシンプルかつ実践的で、すぐにでも取り入れることができるものも多い。しかし、この本も噛めば噛むほど味が出てくるタイプの本で、自分の生産性が高まっていけばいくほど、本書に書かれている原則がいかに強力であり、結局この本の原則に戻ってくることに気づきます。

生産性が高い人の8つの原則(著:チャールズ デュヒッグ、訳:鈴木 晶、 ハヤカワ文庫)

「ニューヨーク・タイムズ」の元記者がFBI捜査官やパイロット、映画『アナと雪の女王』の制作チームなどに取材し、生産性の極めて高い人や組織から導出した8つの原則を示した本。本書は生産性とイノベーションの関係性も論じており、「群を抜いて独創的な人は本質的には知的媒介者。異集団間で知識を移動させることができるイノベーション・ブローカー」「自分の経験を結びつけて新しいものを創造できれば独創的なブローカーになれる」という独自の示唆を得ている点でも興味深い。

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