心化粧29 —— 休日の終焉と1800万円の夢


諸君も思っているかもしれないが、厳然たる事実が今、目の前にある。
休日が終わってしまったのだ。

私はベッドから一歩も動くことができない。
この二日間、旅にかまけていたせいで、家事を全然やっていない。
洗濯物は溜まりに溜まっている。
本当は早起きしてコインランドリーに行こうと考えていたが、
ついついこの時間までベッドから出ることができなかった。

── おぞましい。

なんということだ。
働きたくない。
仕事に行きたくない。
仕事に行きたくない言い訳を今、全力で考えている。

「風邪かな……?」
いや、そんなことはない。
「ちょっと体調が悪いかも……?」
いや、それも違う。
何とかして休む方法を考えているが、
どう考えても詭弁だ。

── やだやだやだ。やだやだ。働きたくない。

もはや何もしたくない。
このまま布団に包まって、時が止まればいいのに。

……とりあえず靴下を履こう。話はそこからだ。

働きたくない。
つらい。
でも、まずは靴下を履かなければならない。
次にカーテンを開けよう。
朝日が綺麗だ。
ちょっとだけやる気が出たような気がする。
でも寒い。
寒すぎる。

どんどん社会性が落ちている。
これだけは紛れもない事実だ。
無職への道が着実に進んでいるな。

金がなくなるよ、そんなことしたら。
金が……。

── 誰か!この記事を見た誰か!

本当にお願い!1800万円ください!!!

1800万円あれば、私は仕事を辞めます。
私はファイヤー(FIRE)します。
この苦しみから解放されます。
1800万円あれば……私は……。

本当にお願いします!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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