減量と維持、どちらが難しい
減量の難易度
減量の難易度は、まず太り方の傾向による影響が大きいだろう。
体脂肪型
女性によく見られるような、全身に満遍なく皮下脂肪がついている場合では、運動とダイエットを組み合わせて脂肪を燃焼させることで減量を行う傾向がある。もちろん、更年期以降には女性も内臓脂肪を蓄積する傾向が増えるのでインシュリンをコントロールする必要が生じるとは聞くが。
内臓脂肪型
内臓脂肪を縮小させるには、糖質摂取を減らし、ファスティングなどと組み合わせてインシュリンの分泌を抑えることで内臓脂肪の細胞が保持している大量の水分を排出する。空腹感も感じにくいし短期間で減量できる。
ただ、体脂肪に関しては、内臓脂肪レベルの減少で代謝が上がって、脂肪燃焼の効率が上がった段階でやっと減っていく。
この二つのケースでは減量の概念そのものが異なる。当然、体脂肪の減量の方が難易度は高くなる。
ゴール達成後
内臓脂肪型のダイエットでは、体重ゴールが水分排出で達成しても内臓脂肪レベルがまだ高かったり、体脂肪率が高かったりするので、健康、インシュリン感受性回復などの本来のゴールを達成していない可能性がある。
本来のゴール達成には、体重ゴール以上に減量が必要となることもある。糖尿病患者が食事療法をしたときに、ひょろひょろと体力がなさそうな体格になりがちなのもそのせいだろう。
体脂肪型のダイエットで減量した場合には、運動を心がける人が多いので、体型も体力も維持できる傾向があるが、内臓脂肪型よりも空腹感を感じやすく、リバウンドもしやすい。
僕の個人的な経験だが、糖質とインシュリンのコントロールで減量するのは、比較的容易ではあるのだが、丁度いいレベルで止めるのがとても難しい。体重を減らすのが簡単な反面、努力を止めると体重が増えるのも同じぐらい簡単なのだ。過食しないでも普通に食べているだけで戻ることもある。かといってそれまでの減量の努力を続けると減りすぎる。
そのためアメリカでも、体力、体格の維持に比較的強度が高い運動を組み合わせている。今の僕にはちょっと難しい。
結論
ダイエットで減量するのは、体脂肪型であろうと内臓脂肪型であろうと、それほど難しいことではない。減るまでダイエットをコントロールすれば、勝手に減っていくから、辛抱強く続ければいい。
しかし、一旦到達した状態を維持するためには、一生油断せずに自己観察を続けなければならない。
維持するための賢明な生活習慣を身につけなければならないのだ。