#5 AI活用「1on1と組織の考察」2
今回は1on1を進めていく上で基礎となることについてお話しできればと思います。最大限に効果を出すためには、まずは人間関係を構築することがとても重要です。「いや、同じ会社で同じチームだからすでに関係間はあります」、という気持ちはよくわかります。
目標達成や大きな成果を上げるためには、所属する社員同士、チームメンバー同士の信頼関係はとても大切です。日常的によく会話するひと同士であれば話しは進めやすいのですが、業務に追われてほとんど会話することもないひともいると思います。そこで、1on1を活用してみましょう。
関係間を構築する
頻繁にやりとりがあり会話する関係間でも、いざ上司部下の立場で改めて面談の場をもつと意外にも緊張してしまったり、あまり本音で話してくれなくなることもあります。まずはオープンな関係でコミュニケーションができることを宣言して、心理的安全性を確保する、双方で認識することが大切です。
面談となると、上司から伝える場、ヒアリングする場と考える方も多いと思いますが、まずは相手の話をしっかりと聞く、アクティブリスニングが望ましい、あるいは鉄則と思ってください。そのため、より深い内容の1on1ができるまでに複数回の関係構築の場を設ける場合も十分にあり得ます。
稀に30分程度なら脱線話も含めて延々と話すひともいますが、その場合は「30分間嫌な顔をせずに相づちをうつ訓練」だと思って聞いてみましょう。営業時のお客様対応やクレーム対応などで活きるスキルになることもあります。何事も前向きに、という姿勢は大きな強みになります。
心理的安全性の大切さ
心理的安全性とは、個人が自分の意見や感情を自由に表現できる環境を指します。この概念は、特にチームや組織において重要であり、メンバーが失敗を恐れずに挑戦し、学び合うことができる基盤を提供してくれます。Googleのプロジェクト・アリストテレスで検索するととても興味深い調査結果が出てきます。
個人が自分の考えや感情を表現する際に、他者からの批判や否定を恐れずに意見を言える、行動できる状態、場を作ることが必要です。
ひとことで言ってもこれはなかなか難しいひとも多いかもしれませんね。何か言いたくなる、軽く反論したくなる、先読みしてしまって口を挟んでしまう、などやってしまうものです。そういう方はこれもまた訓練だと思って笑顔で耐えましょう。
ただし、顔が引きつっていたり、目が死んでいたりすると大抵のひとはそれに気がつきますし(たまに相手がどうだろうと話し続ける方もいますが。。。)、笑ってはいけない内容では笑顔ではなくその時に合わせた表情にしましょう。瞬時にその状況に合わせた表情や言動をするスキルが養われていきます。
心理的安全性が高い環境では、以下のような利点があります。
創造性の向上:メンバーが自由にアイデアを出し合えるため、斬新な、あるいは革新的な解決策が生まれやすくなります。
チームの協力:信頼関係が築かれることで、メンバー同士の協力が促進され、チーム全体のパフォーマンスが向上します。
学習と成長:挑戦意欲がでてくるため、個人やチームの成長が促進されます。
心理的安全性が確保される場を作る
それではどのようにすればそのような場を作ることができるのかChatGPTに聞いてみましょう。
#1on1で心理的安全性を確保するために、準備すべきこと、留意すべきことを詳しく教えてください。
回答がたくさん出てきましたので、区切りながら進めていきますね。
この面談はどのような主旨なのか、どのくらいの頻度で実施するのかなどを事前に伝えておくと相手も少し安心できると思います。関係間ができている間柄であれば比較的早い段階でアジェンダを元に進めることもできますが、これから関係間を築いていく段階であれば、日常会話から始めてもよいかと思います。
ただし、日常会話の場合でも漫然と話しを聞くだけではなく、相手の話し方、目線、身振り手振り、表情などをしっかりと見るように心懸けてください。ひととなりの理解につながりますし、プライベートや家族とのやりとりでも活用できるスキルが身につきます。そのひとが、どういった会話やテーマで喜怒哀楽などの感情や動作、所作がでてくるかなどを掴むことができると、後々業務の配分や適材適所を進めるときの大きな助けになります。
できればオンラインではなくオフラインの対面が望ましいです。やはり「間」や「空気感」を肌感で共有できることは、相手の理解の上でとても有効です。関係間が構築できたあとは、オンラインや電話でも、場合によってはチャットでも相手の表情や息づかいまで理解できるようになることもあります。
また、適切に相づちを打ったり、笑顔で聞く、話しを遮らずにアクティブリスニングに徹することが重要ですね。加えて相手も業務中のため、中断できるタイミングなども可能な限り合わせることで、1on1を続けやすくなります。「いま忙しいんだから後にしてよ」とならないようにすることも大切です。上司からの命令、指示ではなく、「ひととひとの関係を築く」ことに重きを置きましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。関係間を作るためにオープンコミュニケーションやアクティブリスニングを上手く活用してみる機会にしてみてください。慣れていない方は、それこそ堅苦しくなく気軽に始めてみるくらいが双方ともに負担にならないと思います。
少し長くなってきましたので、続きは次回にお話しいたします。ありがとうございました。