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問題解決の手順 性弱説に向き合う

生きている限り、私たちの人生にはさまざまな種類の問題や課題が現れます。日常生活において、仕事、家庭、人間関係、健康など、多くの領域で問題が発生する可能性があります。今自分が考えうる問題解決の手順を書き残しておきたいと思います。

ゴールの設定

まずはゴールの設定が一丁目一番地です。

目的の設定・・・何の為に
目標の設定・・・達成すべき具体的な結果、指標、成果物の設定

ゴールが曖昧であればあるほど、精度も曖昧になり、達成が難しくなります。イメージ出来ないものには、なれないとも言われます。ゴールなき行動は、海に浮かぶクラゲです。

孫正義も「まず登る山を決めろ」と言われております。山本七平は「日本の組織はすぐに公転をやめて自転を始める」と言われております。つまり常に目的(何の為に)に立ち戻って意識しないと、いつしか目的を忘れ、それぞれ勝手なことをし始めるということです。

ゴールの共有化、同意

またチームで動く場合は、参加者のゴールの共有化、同意が必要になります。ゴールの共有化が出来るからこそ、業務の指導や指摘が出来ると思います。部下に注意出来ない様な場合は、ゴールの共有が出来ていないということです。

会社(組織)は、仲良しグループを作るところではありません。共通の理念、目的を達成するための集団なのです。

全体の把握(MECE)

目的、目標が決まった後は、全体の把握が必要になります。そもそも、どこか1つでも知らないことがあると、その分野に対して良し悪しの判断が出来ません。

MECEの考えが助けになります。

  • 漏れなく

  • ムラなく

  • ダブりなく

全体を捉える必要があります。

仕事は組織で行う以上、分業が進んでいます。そうなると、どうしても自分の見える範囲しか考えが及びません。相手の状況や考えが分かれば、問題は解決出来ると思います。要するに、全体の把握が足りていないのです。

悩むシチュエーション

悩むシチュエーションは、メリットとデメリットがせめぎ合っている状態。または、知らない部分が大きく判断出来ない状態が考えられます。これらは基本的に情報が不足していることが原因です。

「悩む時は情報不足」
「悩む時は情報不足」

と、唱えて下さい。

ビックモーターの社長の様に「天地神明に誓って、知りませんでした」みたいなことになっては、取り返しが付きません。

勝ち筋を作る

逆算思考

ゴールが決まり、全体の把握の次に、どうやってゴールまで迫るか、アクションプランが必要になります。ゴールから逆算することが大切です。逆算した手順が出来れば、後は実行するのみです。

学校の勉強の様に積み上げ式では、膨大な時間がかかってしまいます。進学塾の様に、受験合格を目的とし、問題が解けることを目標として、ゴールから逆算して取り組む必要があります。

勝ち筋が見えないのに、戦っても勝てません。最近のサッカー日本代表は連勝が続き、森保監督がアジアで優秀監督に選ばれました。以前より戦い方に勝ち筋が見える様に感じます。

コンパクトな守備から、奪いたい所に相手を誘う。奪った所でショートカウンター。この勝ち筋で止められた場合、一旦ボールを戻し、中盤の選手がポジションを入れ替わりながら相手を崩す。崩した所で、サイドに1対1でギャップを作れる選手がいるので、サイドへ展開。など。

こうやって攻める、という具体的な勝ち筋を作ることが大切です。漠然と上手い選手を出せば勝てる訳ではありません。漠然としたやり方で勝てる場合は、ラッキーだと思います。

実行するためには

やり方が決まった所で、次はいかに実行して行くのかという部分を掘り下げたいと思います。

徹底的に細分化

いつ、どこで、誰が、何を、どのようにするかまで徹底的に細分化して、今日は何をするのかまで決める必要があります。

性弱説

細かく工程を決めていないと、達成はなかなか難しいのです。なぜなら、人間は非常に弱い生き物だからです。プログラミングで例えると、人間は常に頑張らない様にプログラムされています。

水は低きに流れ、人は易きに流れるという格言がある様に、放っておくと自然に返ります。人間は危険がないかぎり、できるだけ変化を避けて現状維持、体力の温存をしようとする防衛本能が働いています。頑張ることの自体が不自然なのです。

環境

自分の父親は、「環境」が大切だといつも言っていました。優秀な人に影響を受けるという意味もあったと思いますが、人間の感情に頼らず、せざるを得ない状況を作ることの大切さを説いていたのだと思います。自分以外の力を借りることも有効です。

ザルを埋める

漠然とした夢や目標が叶わないのは、以上のことが原因だと思います。漠然とした計画では、ザルに水を流す様な状態です。逃げ場をなくすように、ザルの空いている所を埋めていく必要があります。緻密な計画で水が漏れない様な手技が必要です。

まとめ

問題解決において、ゴールの明確な設定、目的・目標の明示、ゴールの共有化、全体の把握(MECE原則)、勝ち筋の策定、そして実行計画の細分化が重要です。情報不足や漠然とした計画は成功の妨げとなります。性弱説に基づいた緻密な計画と共通の理念に基づく行動が問題解決への鍵です。

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