NEJMやJACIに掲載されている研究はさすがに質が高いですね。

<抗体医薬>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34706171/

中等症・重症喘息に対するイテペキマブ(抗IL-33抗体)and/or デュピルマブのプラセボ対照試験:イテペキマブ、デュピルマブの単剤療法では1秒量は増加したが併用療法では増加せず。イテペキマブは喘息コントロールとQOLを改善し好酸球数を減らした

N Engl J Med. 2021 Oct 28

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34706172/

成人重症喘息患者に対するIL23p19モノクローナル抗体・リサンキズマブの第2a相試験:リサンキズマブ群のほうがプラセボ群よりも最初の増悪までの期間が短く(40日 vs 86日,HR 1.46;95%CI,1.05~2.04;P=0.03)、有益性はないと判断された。

N Engl J Med. 2021 Oct 28

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34111572/

メポリズマブはベースのコントローラー治療の数と種類にかかわらず、重症好酸球性喘息患者の臨床転帰を改善する。血中好酸球数が多い患者では経口ステロイドの使用・不使用にかかわらず増悪を抑制した。

J Allergy Clin Immunol Pract. 2021 Sep

<アレルゲン免疫療法>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33002895/

アレルゲン免疫療法(AIT)は、IL-10産生制御性B細胞やアレルゲン特異的IgG4を発現するB細胞の発達を誘導する他、制御性2型自然リンパ球ILC2regやDCregの形成にも関連している。

Curr Opin Allergy Clin Immunol. 2020 Dec

<食物アレルギー>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33915308/

ピーナッツ特異的血清IgEの年間減少率はピーナッツアレルギーへの耐性獲得予測の有用なパラメータであり、ピーナッツ負荷試験をするかどうかの決定に役立つ

J Allergy Clin Immunol Pract. 2021 Aug

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24058900/

都市部の小児を対象とした食物アレルギーと喘息の合併調査:食物アレルギーを持つ喘息は肺機能の低下して喘息の罹患率が増加し、この関連性は複数の食物アレルギーを持つ小児でより強くなる

J Allergy Clin Immunol Pract. Sep-Oct 2013

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17613633/

成人における喘息と自己申告の食物アレルギーとの罹患率の関連評価:食物に対するアレルギーを持つ患者では,喘息による入院,救急外来受診,経口ステロイド薬の使用が増加した。

J Asthma. 2007 Jun

<薬物アレルギー・過敏症>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33404386/

抗菌薬、周術期治療薬、生物学的製剤、化学療法薬への即時型アレルギーに関する総説。ペニシリンの皮膚テスト広く使用されるが、他の薬剤の皮膚テストでは非刺激性の皮膚テスト濃度を使用する必要がある。

Allergy Asthma Proc. 2021 Jan 1

<気管支喘息>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33404390/

パン職人の喘息(Bakers asthma)についての調査:162名のうち小麦過敏症は23名(14.2%)にあったが喘息は7名(4.3%)のみであった。

Allergy Asthma Proc. 2021 Jan 1

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34678326/

喘息患者25名の喀痰中の2型炎症と肥満度、インフラマソーム反応との関連を評価:肥満度は喀痰中のIL-5とIL-13の発現と正の相関関係があり。高脂肪食誘発性肥満はNLRP3インフラマソーム反応の増加と好酸球性炎症に関連した。

J Allergy Clin Immunol. 2021 Oct 19

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33257440/

都市化率のわずかな上昇でも,都市移行が進行している地域では喘息の有病率が高くなることがわかった。都市と農村の二分法よりも,多次元的な都市性の指標を用いるべき(エクアドル)

BMJ Open Respir Res. 2020 Nov

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34675127/

呼吸器疾患のある4442名(喘息3627名、気管支拡張症258名、慢性閉塞性肺疾患557名)を対象に、COVID-19パンデミック後もこのような対策を継続するかについての意識と意向を調査:47%が屋内の公共スペースでのマスク着用を継続する意向を示した(英国)

Thorax. 2021 Oct 21

<副鼻腔炎>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33965595/

気管支拡張症は慢性副鼻腔炎の重要な併存疾患であり、重症な慢性副鼻腔炎に特徴的である可能性がある。

J Allergy Clin Immunol Pract. 2021 Aug

<アトピー性皮膚炎>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34688495/

アトピー性皮膚炎における皮膚微生物叢の変化、バリア機能障害、炎症の関連性などについての総説

J Allergy Clin Immunol. 2021 Oct 20

<その他>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34673050/

黒人の小児は皮膚バリアが頑健で食物アレルギー(FA)やアレルギー性鼻炎(AR)が少ないにもかかわらず、喘息リスクが高い。一方、白人は皮膚バリアの機能障害が強く、FA、AR、感作が多いにもかかわらず、喘息のリスクは低い

J Allergy Clin Immunol. 2021 Oct 18

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34682259/

真菌・Alternaria alternataへの曝露と感作は喘息の発症リスクを増加させ、さらに他のアレルゲンに対する共感作を起こすきっかけとして症状増悪や食物アレルギーの誘発因子として作用する可能性がある。

J Fungi (Basel). 2021 Oct 7

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33098856/

1日1回服用経口血漿カリクレイン阻害剤(berotralstat:BCX7353)の遺伝性血管性浮腫(HAE)増悪予防検証第3相試験(APeX-2):C1インヒビター欠損症によるHAEを有する12歳以上の患者121名の患者を対象に無作為比較対照試験を行ったところ、月当たりのHAE発作率はberotralstat 110mg / 150mgでは1.65回, 1.31回、プラセボでは2.35回であり介入群で有意に発作率が減少した。安全性、忍容性は良好であった

J Allergy Clin Immunol. 2021 Jul

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34658046/

CD103+ FoxP3+ 制御性T細胞はTh2反応やアレルギー性炎症を抑制し、呼吸器系のホメオスタシスを維持する役割を担う

Allergy. 2021 Oct 17
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34688774/

温室効果ガスによる温暖化は花粉飛散の増加などを介して喘息やアレルギー性鼻炎の頻度や重症度に影響を与える可能性がある

J Allergy Clin Immunol. 2021 Oct 21

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34695490/

スウェーデンのBAMSE出生コホート(24~27歳)の参加者を対象としたCOVID-19の追跡調査:被験者の28.4%が血清反応を示し、7人に1人は無症候性であった。喘息、鼻炎、IgE感作、喫煙、BMIと陽性率とに関連はなかった。

J Allergy Clin Immunol. 2021 Oct 22


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?