
1379_一概
光ったり、消えたり。
立ったり、座ったり。
回ったり、じっとしたり。
私たちは、毎日、自分の命をきちんと生きるわけです。ハアハアと息を切らしながら、自分たちに残された命の灯火を毎分毎秒、しっかりとゆっくりと燃やしていきます。
いつかこの種火の消えるまで、真っ暗闇の中でも、生きることで周りを照らしていくのです。
1000は100が10個集まった塊であるように、私の人生は私が生きる一瞬一瞬の時間の塊になっています。
だから、あの時、あなたと過ごしたあの時間、あの喫茶店で一緒に飲んだコーヒー、海で一緒に見た沈む夕日。
そのそれぞれが幽かなひとつひとつのかけがえない断片として、私の生そのものを構成しているのです。あなたは気付かないのかもしれないですけど、それはお互い様のことなので、この点、お忘れなく。
そうです。
ご丁寧に申しますと、私の生は、個別具体的なそれぞれのケースの集合体として、あらかじめそれらを類型化して一概に申し上げられることもありません。
ご期待に添えることができず、誠に申し上げございませんが、それでも私は明日からも自分の生を燃やして一瞬一緒生きていますので、これからも見守っていただけますと幸甚です。