大学教員公募~researchmapの登録~
今回は大学教員公募に関するresearchmapの登録についてお話ししたいと思います。
researchmapとは
researchmapとは、科学技術振興機構という団体が運営している研究者のためのサイトであり、簡単に言えば、業績を含む研究者情報を公開しているサイトとなります。
このresearchmapは、J-GLOBALやKAKENなどといった他の研究に関わるサイトとも連携しており、大学の教員紹介とも紐づいていることの多いサイトとなっています。
そのため、大学に所属している研究者であれば、大学の教員紹介を作成すると、同時にresearchmapへと登録される、といったこともあります。
所属機関の教員紹介などは、教員が異動すると紹介する内容や項目が変わってしまうことがありますが、researchmapはどこに異動しようが、その履歴が増えていくだけですので、ある意味不動の自己紹介サイトと言えるかもしれません。
researchmapへの登録
このresearchmapですが、時に、大学教員公募にも影響を及ぼします。
結論から申し上げますと、researchmapの情報を確認することがあるということです。
そのため、researchmapへの登録はしておいて損はありません。
既に大学機関や研究所などに所属している方はresearchmapへの登録が済んでいるかと思いますが、大学や研究所に所属していない方はresearchmapの登録が未済かもしれません。
基本的には研究者が対象となるのですが、小・中・高校の先生方も登録することはできます。
そのため、研究授業や学会発表、論文の執筆などの業績がある方は、登録しておくことをお勧めします。
(特に業績がない方は、名前だけの登録となってしまうため、可能であれば業績ができてから登録するほうが良いかもしれません。)
また、大学教員公募からは離れてしまいますが、近年、科学研究費の審査にもresearchmapとを参照するという文言が出てきました。
今年度の基盤Cの公募要領を確認すると「5 研究者情報のresearchmap への登録について」という項目が設けられており、
といった記載があります。
もちろん、researchmapで審査が決まるということはなく、あくまで研究計画書が採否に関わってくるのですが、このように呼びかけられるということは、少なくとも影響があるのではないか、と感じてしまってもおかしくないかと思います。
このように、researchmapへの登録、更新は研究者として、研究者を目指すうえで重要であるということが言えます。
公募への影響
先程も申し上げたのですが、公募においてresearchmapは少なからず影響することがあります。
それは、その人物を確認するために用いることがあるということです。
つまり、科研費のように、応募者の業績などを参照するために利用することがあるということです。
公募においては教育研究業績書が審査の要となりますが、その他の業績や発表など、記載している事実と一致しているのか、また、記載されていない業績があるのか、などといったことを確認することがあります。
これは必ず行うことではなく、審査委員の中でもresearchmapを確認する人、しない人と分かれます。
これまでの記事でも話しているのですが、researchmapが審査に直接影響を及ぼすことはありません。
ただ、最終的に選ぶのは「人」ですので、業績や担当可能科目が同レベルである場合、「印象」が採否を分けます。
その印象をどのように持ってもらうか、というのが最も難しく、最も重要な点であると個人的には思っています。
そのため、researchmapの内容を確認された際、少なくとも、きちんと更新をして、業績を積み上げていることを見せることができれば、印象が悪くなることはないわけです。
反対に、researchmapの登録をしていない、またはしていても更新をしていない、などといった場合には、業績の変化がみられない、人となりが不明、ということから、よくない印象を抱かれてしまう可能性もあるわけです。
人によって印象の抱き方はそれぞれですので、内容については事実を書くしかないのですが、少なくとも、登録、更新はきちんと行っておきたいところです。
今回は大学教員公募に関するresearchmapの利用についてお話ししました。
researchmapへの登録がまだの方や、あまり更新していないという方は、他の方のresearchmapを参照するとともに、登録、更新することをお勧めします。
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