どっちもある

「どっちも本気で思ってるんだよね~」という言葉が僕の中に残っている。友人が言ったこの言葉に僕は深く共感したし、そのままでいいと思った。

ある事象に対して、自分の中に「A」の意見が存在する。でもその反面、Aとは本来対立するであろう意見、「B」も同時に存在する。そんなことがよく起こる。「こっちから考えるとAだが、こっちから考えるとBもあり得るよな」とかよく考える。物事をいろんな視点から見れると言えば聞こえはいいが、僕の場合はおそらく自分の意見を持てない「どっちつかず」なだけだ。(これはおそらく友人の言葉の意図とはそぐわない)「自分の意見はこれだ」という確固たる意思を持ち合わせていないから、どっちの意見もわかるし、どっちも本気で同意している。そうして結局「でも世間的にはAのほうがいいんだろうな」と世間に流される形で自分に落とし込んできたように思える。

自分の意見を持つことは僕にとっておそらく、怖いことなんだと思う。批判を受けたくないというのもなくはないが、いちばんは自分が盲目になっているのではないかと思ってしまって恐ろしくなる。だからどっちもわかるふりをして(実際わかってはいるが)結局「どっちつかず」になり後出しで答えを世間に合わせるような人間だ。

意志が固い人間にあこがれることは多々ある。実際そのような人のほうが得な場面にちょくちょく出くわす。やはりそういう人は瞬発力があるし、妙に説得力がある。

僕は吟味したいんだと思う。それで答えを導けるかは別として。怖いからたくさんの選択肢が欲しい。いつか「この人が言うのなら」と他人が納得するような人間になりたい。やはり、意見に説得力を増させる一番の要因は「知識」だと思う。意見の裏にどれだけの厚みがあるかが重要だ。

書いている途中に答えが出た。知識をつけたい。そして今度こそほんとの意味で「どっちも本気で思ってるんだよね~」と僕も思いたい。

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