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卵とゲル

*前後半の2部構成、前半は無料です。

卵はゲルなのか?
そう思ってしまうほど、卵(主に鶏卵)の卵白と卵黄は他のゲルとは事なる性質を持っています。
液体のようで液体ではない、なんとも不思議なゲルだと思います。
その正体はタンパク質のコロイド溶液。
タンパク質の微小な集合体が水中に分散した溶液です(下図)。

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その集合体どうしが分子間力や水素結合などの弱い結合で繋がり、ゲルを形成しています。
そして、卵白の90%は水です。一方、卵黄は50%。
卵黄と卵白で含水率が違うのは面白いですね。

流動性が高いので気付き難いですが、卵白や卵黄に力(せん断力)を加えるとタンパク質の集合体の大きさが変化し、ゲルの粘度も変わります。力を加えるのをやめると元に戻ります。ダイラタンシー現象と呼ばれるものです。

また、力を加えるとゲル構造が崩れて流動性が発現する、チキソトロピー性も持っています。

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