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ポリ乳酸(PLA = Polylactic Acid)は、植物由来の資源から作られる生分解性プラスチックです。主にトウモロコシやサトウキビなどのデンプンや糖を発酵させて得られる乳酸を重合して作られます。そのため、従来の石油由来のプラスチックとは異なり、環境負荷が少ないことが特徴です。 ただし、勝手に土に埋めたり川や海に捨てたりしてはいけません。 それなりに環境を整えないと、分解されません。 *タイトル画像は、ポリ乳酸を使って3Dプリントしている様子です。 歴史 1930年
今回は、ウレタンの歴史と応用について詳しく説明します。
多糖類(たとうるい)は、たくさんの糖(単糖分子)が結合して出来ている高分子です。 コンニャクや寒天、セルロース(加工されたものの代表例が紙です)のように、日常的に目にする機会の多い、馴染み深い物質です。 食べ物や化粧品など、様々なものに使われています。 そして、多糖類は生物の構造と機能において重要な役割を果たしています。 今回は、多糖類の特徴、分類、機能について詳しく解説します。
多糖類の一種で、食品などに使われているメチルセルロース。 このメチルセルロースの水溶液は、温めるとゲル化するという変わった性質を持っています。 そして、冷やすと液体の状態に戻ります。 増粘剤や乳化安定剤として広く使用されている多糖類です。 食品に使われている多糖類は10を超えますが、その中でもメチルセルロースは変わった存在だと思います。
高分子は沢山の分子が繋がって鎖のようになったものです。 そして、高分子には結晶状態と非晶状態があります。 結晶状態は、高分子鎖が規則正しく配列している状態です。 非晶状態では、高分子鎖は乱雑な状態で絡まり合っています。 結晶状態の高分子の強度は高くなります。 ただ、非晶状態だと柔らかいのかというと、そうでもありません。 多くの高分子にはガラス転移点というものがあり、周囲の温度がガラス転移点よりも低いと、高分子はカチカチになります。 文字通り「ガラス状態」になるわけです。 今回
これまで、様々な高強度ゲルをご紹介してきました。 ナイフでも切れない、大人が上に乗っても潰れない「ダブルネットワークゲル」はその代表と言えます。 今回ご紹介するのは、レンガを砕くハイドロゲルです。 ちょっと想像できないですよね。
自分が研究しているゲルがどんな構造をしてるのか? とても重要ですし、難しくもあります。 使っている材料の種類が多いと複雑になり、解明は困難になります。
ゲルは、高分子の鎖が網目を作り、その網目の中に水などの液体を含んだ材料です。 その性質は水と固体の中間と言えますし、そうでないとも言えます。 そんなゲルの性質を大きく左右しているのが、網目構造です。 高分子の網目構造がゲルの性質とどう関係しているのか? とても重要かつ難易度の高いテーマです。
少し前に、タコとイカについてお話ししました。 今回は、イカの外套膜を使ったゲルについて解説します。 イカの外套膜はイカの外側にある三角形に見える部分です。 私たちがよく食べている部分であり、筋肉で出来ています。 この外套膜自体が、水を含んだ強いゲルです。 では、このゲルを更に強くするにはどうすれば良いでしょうか?
今月は大寒波の中、新たに気付いた事がありました。ゲルの研究で気付いたこと、それに関連して試してみた事をお話します。 また、先月に続き、人工筋肉について考えたことをお話します。
クリアファイルなどの薄いプラスチック製品を折り曲げると白くなりますよね。 厚くて硬いものだと、少し曲げただけで白くなります。 これは、曲げることで表面に沢山のキズが出来るためです。 そのキズによって光の乱反射が起こり、白く見えているんです。
今月は蒟蒻のゲル化機構について、いつもと違う視点から迫ってみました。
天然ゴムはいつから使われているのか、正確な時期は分かっていません。 天然ゴムがヨーロッパに伝わったのは15世紀ですが、工業的に使われるようになったのは18世紀になってからです。 以降、天然ゴムは現代まで広く使われています。 主に自動車などのタイヤ・チューブに使用され、他に粘着剤などに使われています。 合成ゴムが普及した後も消費量は増え続けているんです。 それだけ長く広く使われているのには理由があります。 今回は、天然ゴムの構造と性質について、最新の研究内容を交えて解説します
ゲルは高分子鎖でできたネットワークの中に、水などの液体を保持した材料です。 寒天やこんにゃくなどは、水を高分子ネットワークの中に閉じ込めたハイドロゲルの一種です。 このゲルの特徴を活かせば、液体燃料を保持させることも可能ですよね。