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今月は蒟蒻のゲル化に関する重要な情報を知り、その謎解明に向け、一歩前進しました。 ゲルロボットの研究も少しずつ進んでいます。
世の中の排熱(100℃以下)の多くは活用されていません。 そこで、今回は廃棄されている熱で温度応答性ゲルを活用できないか考えます。 エネルギーの再利用は持続可能社会という観点でとても重要です。 1. 廃熱を利用した温度応答性ゲルの原理 温度応答性ゲルは、特定の温度で物理的・化学的性質(体積変化や親水性・疎水性、色など)を変化させるため、廃熱(100℃以下)をトリガーとして利用することで、様々な機能を引き出すことができます。 廃熱の温度帯(50~100℃)に適したゲルの選
温度応答性ゲルの研究を趣味で始めた頃、頭の中に2つのプランがありました。 1つは、よく知られている温度応答性の高分子を使うこと。 もう一つは、複数の材料を組み合わせる事です。 最初に試したのは、よく知られている温度応答性高分子です。 ただ、何をやっても上手くいきません。 結局諦め、複数材料の組み合わせを試しました。 そして、それも上手く行かずに数年が経過し…
今回は、温度センサーとしての温度応答性ゲルの用途について考えてみます。 まず、センサーについて考えます。 センサーとは、物理的な量(温度、圧力、光など)や化学的な量(ガス濃度、pHなど)を検出し、それを電気信号などの別の形式に変換するデバイスです。 センサーは、 人が直接感知できないような微細な変化や、危険な環境下での情報を感知することによく使われます。 一般的に、センサーは次の要素から構成されます。 * 感知要素: 物理量や化学量を直接感知する部分。 * 変換要素: 感
実用化例の乏しい温度応答性ゲルですが、 自分の研究している温度応答性ゲルが何に使えるのか、考えてみました。 ある特定の温度を境に、色や大きさなどが変わる温度応答性ゲル。 かつて盛んに研究されていたのが人工筋肉です。 水温が変化するとゲルが収縮する様子は見ているだけでも面白いです。 人工筋肉と言っても、ゲルは密度が低く柔らかいため、大きなパワーを出せません。応答速度も遅く、ゆっくり動きます。 多くの研究者が強く・速くを目指しました。
アメーバは30億年以上前から存在する原生生物です。今回はアメーバについて詳しく見てます。 アメーバ(amoeba, ameba, amœba)は、単細胞の原生生物で、分類学的にはアメーボゾア(Amoebozoa)というグループに属します。 形態と運動 アメーバは一定の形を持たず、柔軟な細胞膜を持つため、形を変えながら移動します。この移動方法は「偽足(ぎそく)」と呼ばれる一時的な細胞突起を作ることで行います。 偽足(仮足とも呼ぶ)は以下の役割を果たします: ●移動: 偽
2024年10月、東北大学の研究チームは、体温付近で接着力が変わる新しいタイプのハイドロゲル接着剤を発表しました。この接着剤は、体温(約35度)を超えると強力に接着し、温度が低いと接着力が大きく低下し、簡単にはがれる特性を持っています 。このアイデアは、海に生息するムラサキイガイ(ムール貝)が、潮の満ち引きのある岩にしっかりとくっつく性質から着想を得たものだそうです。 このゲルの素材には、体内にもある神経伝達物質のドーパミンが使われています。また、水中で使用できるため、体内
ゲルロボット実現に向け、色々な事を考えています。 どんなふうにしたら良いのか、形や動き、作製方法を考えながら実験しています。
ゲルロボットに使える温度応答性ゲルの作製には成功しました。 そのゲルを使い、先月から色々とチャレンジしています。 今回は、ゲルロボットのタイプ3をご紹介します。 タイプ1,2はこのnote内で以前ご紹介したものです。はっきり言って、微妙でしたw 1,2とは比較にならないほどよく動きます。
このnoteを長く読んで頂いている方はご存じと思いますが、私はゲルを使ったロボットの研究開発をやっています。 ロボット用のゲルはある程度目途が付きました。 これからはゲルロボット実現に向け、以前より応用に力を入れます。 そこで、ロボットについて改めて調べ、考えてみました。 ロボットとは ロボットは、プログラム可能な機械であり、自律的または半自律的に特定のタスクを実行するように設計されています。ロボットは多くの場合、センサー、アクチュエーター、プロセッサーなどを組み合わせて
20年以上続けている、温めると収縮するゲルの研究(温度応答性ゲル)。遂に目的の地点にたどり着きました。 そして、これは通過点でもあります。 さらにその先を目指します。 このゲルでやりたい事、検討すべきことがまだ沢山あります。
研究をやるなら、成果を出したいですよね。 それが自分の理想通りなら最高です。 理想通りでなくても、画期的な成果が出れば大きな達成感を得られます。 未知の事に挑戦しているので、実験する毎に発見があります。 ただ、殆ど変化が無い状況が続いた場合、見直しも必要になります。
柔らかい上に、殆どが水のハイドロゲル。 そこに情報を書き込むにはどうすれば良いでしょうか? 材料が情報を持つとはどういうことなのか? そこを考えれば、やり方が見えてきます。
近い将来、ゲルはこうやって作るようになるかもしれない、そんな事を最近感じました。