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Gelate 研究ノート

趣味のゲル研究や化学のニュース・興味深い研究について、一歩踏み込んだ内容の記事をお届けします。基本は以下の3本です。 〇化学に関するニュース解説 〇連載:科学と歴史(不定期) 〇…
月に3本以上(最低3本)、化学と個人研究に関する月額マガジン専用記事を投稿します。 〇化学に関する…
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#化学

ポリ乳酸とは?

ポリ乳酸(PLA = Polylactic Acid)は、植物由来の資源から作られる生分解性プラスチックです。主にトウモロコシやサトウキビなどのデンプンや糖を発酵させて得られる乳酸を重合して作られます。そのため、従来の石油由来のプラスチックとは異なり、環境負荷が少ないことが特徴です。 ただし、勝手に土に埋めたり川や海に捨てたりしてはいけません。 それなりに環境を整えないと、分解されません。 *タイトル画像は、ポリ乳酸を使って3Dプリントしている様子です。 歴史 1930年

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研究レポート 2024.09 〜方法を探る〜

ゲルロボット実現に向け、色々な事を考えています。 どんなふうにしたら良いのか、形や動き、作製方法を考えながら実験しています。

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研究レポート 2024.07 ~ゲルロボット Type3~

ゲルロボットに使える温度応答性ゲルの作製には成功しました。 そのゲルを使い、先月から色々とチャレンジしています。 今回は、ゲルロボットのタイプ3をご紹介します。 タイプ1,2はこのnote内で以前ご紹介したものです。はっきり言って、微妙でしたw 1,2とは比較にならないほどよく動きます。

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多糖類とは?

多糖類(たとうるい)は、たくさんの糖(単糖分子)が結合して出来ている高分子です。 コンニャクや寒天、セルロース(加工されたものの代表例が紙です)のように、日常的に目にする機会の多い、馴染み深い物質です。 食べ物や化粧品など、様々なものに使われています。 そして、多糖類は生物の構造と機能において重要な役割を果たしています。 今回は、多糖類の特徴、分類、機能について詳しく解説します。

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電解質とは?

熱中症対策には水と塩分の摂取が必須です。 塩化ナトリウム(塩)は、電解質の一種です。 では、電解質とはどのようなもので、どんな役割を果たしているのか? 例を交えて説明します。 電解質(でんかいしつ)とは、水や他の液体に溶けたときに電離してイオンを生じ、その結果、電気を通すことができる物質のことを指します。電解質は、人体の生理機能や化学工業に欠かせない物質です。

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加硫(かりゅう)

加硫(かりゅう)とは、ゴムなどのポリマー(高分子)に硫黄を加えることで、分子の鎖同士を架橋させる処理のことです。 この処理によって、ゴムなどの高分子材料の物性や特性を改善し、強度や耐熱性、耐摩耗性が向上します。 *加硫の結果、硫黄結合による網目構造が形成されます。 加硫は一般的にゴム製品の製造に使用されますが、他のポリマー(高分子)材料にも応用されることがあります。加硫のプロセスは、硫黄の他にも加硫促進剤や加硫剤と呼ばれる補助剤が使用され、熱や圧力をかけることで化学反応を促

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活性化エネルギー

活性化エネルギーとは 活性化エネルギーは、化学反応を進めるために必要な最小限のエネルギーです。 このエネルギーがないと、反応物(出発物質)が生成物(反応の結果としてできる物質)に変わることができません。 活性化エネルギーは「エネルギーの壁」や「障害物」のようなものと考えると分かりやすいです。この壁を越えるために、反応物は一定のエネルギーを持っている必要があります。 以下の図のように、活性化エネルギーを超えないと反応は進みません。活性化エネルギーを超えなければ、初期状態の

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電動化と未来予測

今回は学会で得た情報を中心にお話しします。 リチウムイオン電池によって、様々なものがワイヤレス化され、モバイル機器は生活の一部になりました。 そして、新たな電池の研究開発も進んでいます。 電池が様々な環境で使えるようになり、しかも大容量になれば、電池の応用範囲は広まり、社会も大きく変化すると考えられます。

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歴史と科学 vol.17 ~ゴムの利用と発展~

ゴム ゴムは、古くから人々によって知られ、利用されてきた素材ですが、技術革新と共に進化を遂げ、その用途は広範囲に及んでいます。今回は、ゴムの起源から現代に至るまでの詳細な歴史を解説します。 起源と早期の使用 天然ゴムの歴史は、紀元前から始まります。メソアメリカ、特に現在のメキシコ周辺では、オルメカ文明(紀元前1200年~400年)において、天然ゴムが最初に利用されたと考えられています。この地域で栽培されていたヘベア・ブラジリエンシス(Hevea brasiliensis

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芒硝(硫酸ナトリウム)

今は芒硝(ぼうしょう)と呼ぶことは少なくなりましたが、まだ一部ではそう呼ばれています。 芒硝は硫酸ナトリウムの総称ですが、厳密には「硫酸ナトリウム10水和物(Na2SO4・10H2O)」です。 硫酸ナトリウムは様々な用途に使われる重要な物質です。紀元前から現代に至るまで、さまざまな分野で広く利用されています。 歴史 芒硝の利用は古代から始まっています。中国の古代医書『神農本草経』(紀元前1世紀)には、芒硝が薬用植物として記載されています。その治療効果には、消化不良や風邪の

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1つの大きな通過点

20年以上続けている、温めると収縮するゲルの研究(温度応答性ゲル)。遂に目的の地点にたどり着きました。 そして、これは通過点でもあります。 さらにその先を目指します。 このゲルでやりたい事、検討すべきことがまだ沢山あります。

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研究レポート 2024.04〜研究の醍醐味〜

研究をやるなら、成果を出したいですよね。 それが自分の理想通りなら最高です。 理想通りでなくても、画期的な成果が出れば大きな達成感を得られます。 未知の事に挑戦しているので、実験する毎に発見があります。 ただ、殆ど変化が無い状況が続いた場合、見直しも必要になります。

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ゲルに情報を書き込む

柔らかい上に、殆どが水のハイドロゲル。 そこに情報を書き込むにはどうすれば良いでしょうか? 材料が情報を持つとはどういうことなのか? そこを考えれば、やり方が見えてきます。

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メチルセルロース

多糖類の一種で、食品などに使われているメチルセルロース。 このメチルセルロースの水溶液は、温めるとゲル化するという変わった性質を持っています。 そして、冷やすと液体の状態に戻ります。 増粘剤や乳化安定剤として広く使用されている多糖類です。 食品に使われている多糖類は10を超えますが、その中でもメチルセルロースは変わった存在だと思います。

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