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ガラスは古くから世界中で使われている馴染み深い材料ですが、 実はよくわからない事の多い材料です。 ガラスの構造と性質について、多くの研究者の努力のおかげで基本的な理解は進んでいますが、いまだに解明されていない事もあります。 その未解明の課題について、解説します。 1.ガラスの「ガラス転移」のメカニズム ガラスの形成過程で、液体が冷却されていくとある温度で突然流動性を失い、固体のように振る舞う状態(ガラス状態)に遷移します。これを「ガラス転移」といいます。しかし、この転移の
ポリ乳酸(PLA = Polylactic Acid)は、植物由来の資源から作られる生分解性プラスチックです。主にトウモロコシやサトウキビなどのデンプンや糖を発酵させて得られる乳酸を重合して作られます。そのため、従来の石油由来のプラスチックとは異なり、環境負荷が少ないことが特徴です。 ただし、勝手に土に埋めたり川や海に捨てたりしてはいけません。 それなりに環境を整えないと、分解されません。 *タイトル画像は、ポリ乳酸を使って3Dプリントしている様子です。 歴史 1930年
真珠(パール)は、古代からその美しさと希少価値で人々に愛されてきました。その歴史は、宝石の中でも特に長く、多くの文化に深く根付いています。今回は、真珠の起源から現代に至るまでの歴史についてお話します。 真珠の自然発生と古代文明 真珠は、貝に異物が入った際に、その異物を排除しようとする貝の防御反応によって形成されます。これは、貝が異物を包み込み、その周りにカルシウム炭酸塩(主にアラゴナイト)を層状に積み重ねる事が原因です。 最も古い真珠の使用例は、紀元前2500年ごろの古