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Gelate 研究ノート

趣味のゲル研究や化学のニュース・興味深い研究について、一歩踏み込んだ内容の記事をお届けします。基本は以下の3本です。 〇化学に関するニュース解説 〇連載:科学と歴史(不定期) 〇…
月に3本以上(最低3本)、化学と個人研究に関する月額マガジン専用記事を投稿します。 〇化学に関する…
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2023年12月の記事一覧

無いものを作る

今や広く浸透したフッ素樹脂やフッ素樹脂加工。 特にフライパンへのコーティングはよく知られていますよね。 テフロンコーティングとも言いますが、テフロンは開発したデュポン社(現在はケマーズ社)の登録商標です。 厳密に言うと、テフロンはフッ素樹脂の一種であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)のことです。デュポン社の打ち出したテフロンコーティング(あるいはテフロン加工)が広く浸透し、フッ素樹脂=テフロンの認識になりました。 フッ素樹脂加工を施したフライパンは表面の滑りがとても良く

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ゲルと生命の謎⑨ 〜刺激応答性ゲルとエントロピー〜

「ゲルと生命の謎」連載は終了しましたが、今回は本編の補足をお話します。 連載の中でも刺激応答性ゲルについて取り上げましたが、今回はその時の内容を補強するものです。 各記事単独でも分かるように書いているつもりなので、これまでの連載を読まれていなくても大丈夫です。 刺激応答性ゲルというのは、私が研究している温度応答性ゲルのように、何らかの外部刺激で色や大きさなどが変わるゲルです(電気、光、pH、溶媒組成)など。 では、刺激応答性ゲルが脳の記憶と何の関係があるのか?

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科学技術と学び

テクノロジー(科学技術)の発展によって社会も発展してきました。 一方で、テクノロジーの導入が遅れている国は、導入が進んている国よりも遅れ、科学技術は衰退していきます。 テクノロジーを導入し、活かしていくには学ぶ必要があります。一人ひとりが学んでテクノロジーを活用する国と、旧態依然の国では大きな差が生まれます(科学技術はもちろん、経済や社会システムなど、あらゆる面で差が出ます)。 以上のことは歴史や今の世界を見れば分かることです。 日本はどうでしょうか?

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高分子の結晶化

高分子は沢山の分子が繋がって鎖のようになったものです。 そして、高分子には結晶状態と非晶状態があります。 結晶状態は、高分子鎖が規則正しく配列している状態です。 非晶状態では、高分子鎖は乱雑な状態で絡まり合っています。 結晶状態の高分子の強度は高くなります。 ただ、非晶状態だと柔らかいのかというと、そうでもありません。 多くの高分子にはガラス転移点というものがあり、周囲の温度がガラス転移点よりも低いと、高分子はカチカチになります。 文字通り「ガラス状態」になるわけです。 今回

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レンガを砕くハイドロゲル

これまで、様々な高強度ゲルをご紹介してきました。 ナイフでも切れない、大人が上に乗っても潰れない「ダブルネットワークゲル」はその代表と言えます。 今回ご紹介するのは、レンガを砕くハイドロゲルです。 ちょっと想像できないですよね。

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