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Gelate 研究ノート

趣味のゲル研究や化学のニュース・興味深い研究について、一歩踏み込んだ内容の記事をお届けします。基本は以下の3本です。 〇化学に関するニュース解説 〇連載:科学と歴史(不定期) 〇…
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2023年10月の記事一覧

研究レポート 2023.10 〜ゲルの構造を探る〜

前回、ゲルの網目構造について詳しくお話ししました。 最近、自分の研究しているゲルの構造について改めて考えていたたことがきっかけです。 研究中のゲルの構造について、色々な想像を巡らせていました。

ゲルの網目はどうなっているのか?

ゲルは、高分子の鎖が網目を作り、その網目の中に水などの液体を含んだ材料です。 その性質は水と固体の中間と言えますし、そうでないとも言えます。 そんなゲルの性質を大きく左右しているのが、網目構造です。 高分子の網目構造がゲルの性質とどう関係しているのか? とても重要かつ難易度の高いテーマです。

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良すぎると気付かない

研究開発を長くやっていると、スーパーな結果が出ることがあります。 そんな事があると、嬉しいと同時に「本当に?」という気分になります。 これくらいの結果には到達したい、と考えている遙か先の成果を得られたわけですから、疑ってしまうんですよね。 再試験をするときはドキドキですw

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舐めるのは重要な手法(だった?)

今年も面白い受賞テーマが盛り沢山だったイグノーベル賞。 「人を笑わせ、考えさせた研究」に贈られますが、 本家本元のノーベル賞にはない部門が存在し、賞の数も毎年変わります。 日本では、微弱な電流で味を変えるという研究が話題になりました。 栄養学賞は色んな所で取り上げられているので、この記事では化学賞を取り上げます。 今回のイグノーベル賞のテーマは、水でした。 と言っても、テーマとは関係ない賞も選ばれるので、あまり意味ないかもしれません(笑)

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ノーベル賞の選定と人数枠に思うこと

2023年のノーベル化学賞は、事前に受賞者の情報が外部に漏れるという事件がありました。 原因は分かっていないそうですが、選考の経過含めて秘密裏に進めている事だけに、事前の情報漏洩はあってはならないことだと思います。 そして、今回のノーベル化学賞を見て、受賞者の選定と人数枠について改めて考えさせられました(今回に限ったことではありませんが…)。

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2023年ノーベル化学賞 「量子ドットの発見と開発」

2023年のノーベル化学賞は「量子ドットの発見と開発」に贈られました(タイトル画像はノーベル賞公式サイトより引用)。 受賞したのは、マサチューセッツ工科大のムンジ・バウェンディ氏、コロンビア大のルイス・ブルース氏、米民間企業のアレクセイ・エキモフ氏です。 量子ドットとは、もの凄く簡単に言うと「とても小さな半導体結晶や金属の粒子」のことです。 量子ドットはその大きさによって色が異なるという特徴を持っています(物質がナノのサイズになると、量子現象が起きるため)。 今回の受賞者は

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