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Gelate 研究ノート

趣味のゲル研究や化学のニュース・興味深い研究について、一歩踏み込んだ内容の記事をお届けします。基本は以下の3本です。 〇化学に関するニュース解説 〇連載:科学と歴史(不定期) 〇…
月に3本以上(最低3本)、化学と個人研究に関する月額マガジン専用記事を投稿します。 〇化学に関する…
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2020年3月の記事一覧

研究月報(2020年3月)

先月の最終週から昨日までの研究レポートです。というより、近況報告です。 学会発表に向けて動き始めました。 どんな発表にするのか、そのためにどんな実験やデータが必要なのか、考えながらやっています。 今月はゲルの実験は少なめでした。 主にやっていたのは、温度応答性ゲル応用のためのツール作りです。

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身近で便利な高分子、ポリ酢酸ビニルとPVA

(*前半無料:前後半の2部構成です) 液状のりやガム、塗料に使われている樹脂、ポリ酢酸ビニル。 木工用ボンドやアラビックヤマト、ガムベース、フェイスパックと、身近なものに応用されています。 酢酸ビニル樹脂(=ポリ酢酸ビニル)は、以下の図のように酢酸ビニルをたくさん結合させて作った高分子です。酢酸ビニル樹脂は略して酢ビと呼ぶことが多いです。 そして、ポリ酢酸ビニルの酢酸基を、けん化という反応で水酸基に変えたのがポリビニルアルコール(PVA)です。 図の[ ]は、[ ]内の構造

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研究のトレンド

研究者の多い人気の研究テーマも、いつかは下火になり、ニッチな分野になる。ときには研究の存在自体が忘れ去られてしまうこともあります。 流行が去る理由は様々です。 ・研究が成熟・実用化され、やることがなくなった。 ・既存の技術に取って代わる新たな技術が登場し、分野自体が変わってしまった。 ・研究が長期間行き詰まり、みんな手を引いてしまった。 新技術の登場はあらゆるものを一変させることがあり、目の当りにすると衝撃を受けます。 一方で、流行する理由にもいろいろあります。 ・多く

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