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Gelate 研究ノート

趣味のゲル研究や化学のニュース・興味深い研究について、一歩踏み込んだ内容の記事をお届けします。基本は以下の3本です。 〇化学に関するニュース解説 〇連載:科学と歴史(不定期) 〇…
月に3本以上(最低3本)、化学と個人研究に関する月額マガジン専用記事を投稿します。 〇化学に関する…
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2020年1月の記事一覧

分野が違えば視点も違う

当然と言えばそれまでですが、専門とする分野が違うと視点も変わります。 でも、実際に直面すると「あぁ、この分野の人はこういう所を見ているんだ、こんな風に考えるんだ」と感心したり、新たな知見を得る事になります。 僕が専門とするゲルも、用途によって見方は全然違います。 例えば 〇食べ物としてゲルをとらえると、食感とゲル強度の関係や消化のし易さに注目する。 〇衝撃吸収材としてゲルをとらえると、どんな物質・構造なら想定する衝撃を吸収し、ゲルも壊れないかに着目する。 〇薬を含んで運搬

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山火事を防ぐゲル材料と難燃剤の話

大規模な山火事では、空から難燃剤が散布されます。 しかし、風で飛ばされたり雨で流されるため、効果は長期間持続しません。 そこで、スタンフォード大学の研究者は難燃剤を含ませたゲルを散布すれば、長期間に渡って火災を防ぐことが出来るのではないかと考えました。 電柱の周囲にゲルを散布し、野焼きにさらした実験。 炎は電柱に達することなく、難燃剤の効果を確認出来た。 (https://wired.jp/2020/01/09/wildfire-gel/) カリフォルニア州の山火事と難燃

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個人での学会発表

学会で趣味の研究を発表するのはハードルが高く感じるかもしれません。 僕の場合、発表したいという気持ちが強かったので、不安は特にありませんでした。 とはいえ、個人で発表するのは異例と言えます。実際、今日まで自分以外の例を聞いたことがありません(ニコニコ学会βなどを除く、専門の学会の場合)