製作ノート(7) 「声なき要請」
劇団衛星プロデューサーの植村です。
先週19日、KAIKAでの「戯曲を味わう〜大石Dの勉強会〜」でブレヒトを味わいました。
それに向けて、私も、約10年前に劇団衛星で創った作品『ブレヒトだよ!』を久しぶりに読み返しました。いかに演劇にお金を得るか。私たちが日々考えてることをデフィルメして、コメディにした作品だったなあ・・と思います。
初演が2008年2月(衛星歴13年)、再演が2010年9月(衛星歴15年)。
劇団衛星が15周年記念の公演であり、KAIKAオープンの際に再演した作品である、というのも、何かの象徴的。そして、これは、北九州の枝光本町商店街アイアンシアターでも上演をしたものでした。
当時の、自分たちを含め書いてるものを見ると、15周年もすごいなあって思ってたのを感じるけど、そのあと、20周年をやって、もうすぐ25周年を迎えようとしています。・・あれからさらに10年もやってるなんて、自分でも驚きですね。
再演時のパンフレットに掲載してたインタビューで、蓮行がKAIKAについて、「何か社会や時代の要請があって、これがここに生まれている」と語っています。
15周年の頃というと、10周年で劇団員全員がアルバイトを辞め、演劇一本で生活していくスタイルになって、5年経った時。その5年の間にも色々大変な時期を乗り越えつつだったけど、それからさらに10年経った現在、やはり色々大変で、しかしそれでも何とか繋いでいます。
それが「声なき要請」によるものであるとするなら、今、なお、活動を続けようとしてることも、外国語バージョンの新しい作品に取り組もうとしてることも、そういったご縁の結果。それを汲み取って、しっかり歩んでいかないといけない。ということを、改めて思いました。
このタイミングでこんな振り返りができたのは、いい機会を得たな、と感じています。
実際のところ、活動を続けていくことは、正直に言って、大変です。現時点でも、公演なんてやってる場合じゃないくらい、大変なのですが(苦笑)。それでも色々な意味で、この公演、実現していかないといけないな・・と感じています。
現在、融資を相談してる銀行の方も、現在のアジア情勢などのニュースから、「大変ですね」「だからこそ、実現すべきですね」というようなことを言ってくれたそうです。(担当より聞きました。)
踏ん張りたい・・と思います。本当に。
2019年7月22日
劇団衛星プロデューサー 植村純子
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