オワコンについて
結論としてオワコンという言葉を目にしたり耳にしたりする際、それは冗談や愚痴でなく、その発話者の感性や価値観が露呈する瞬間だと思ってみてください。
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オワコン、終わったコンテンツの略語として今では人口に膾炙してきた現代語であり、元々はゲームなどサブカルチャーの文脈で使われていました。流行りが過ぎて誰もやってないゲームなどを指して「あれはオワコンでしょ」と使います。
いつしか「オワコン」はゲームなどを超えてあらゆる物事に対して使われるようになりました。意味は変わらずもうおしまいのコンテンツそのままです。少し前まで耳にしたことで言えば「時代はEV、トヨタはオワコン」などです。会社から国家まで「オワコン」の対象になっていきました。
とはいえ不人気になれば容易にサービス停止されるゲーム類と異なり、都市に関して言えばオワコンとはどのような意味を持つのでしょうか。1797年にヴェネツィア共和国が滅んで都の地位を失ったヴェネツィアはオワコン、とも言えそうですが、あの街は結局いまだに世界中の人を魅力していますし、都市は電子空間と違いそこまでカジュアルにはいかないものです。
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