TDS(東京ディズニーシー)二次創作小説。完結済。ある日、ドリームフライヤーとかいう飛行機に乗って、変な女がポート・ディスカバリーにやってきた。時空を超えた天才パイロットと天才発…
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2020年3月の記事一覧
ソアリン×ストームライダー二次創作「空の上の物語」6.どうして俺たちは今、インドにいるんだ?
「カメリア。これは何だと思う?」
「美しいわねえ。青空を映した水路に反射する白亜の霊廟、左右対称の尖塔に、魅惑的な丸屋根。辺りに漂う湿った空気も、何とも言えない香辛料の刺激臭を孕んでいるわ」
「いや、そうでなくて。これ、タージ・マハルだろ?」
「どうやらそうみたいね」
「ミステリアス・アイランドに向かっていたはずなのに、どうして俺たちは今、インドにいるんだ?」
ちゃららーん、と吟遊詩人
ソアリン×ストームライダー二次創作「空の上の物語」5.あの人がかけてくれた魔法は、今もここに生き続けているんだ
「平和だなー」
腑抜けた声とともに、デイビスはごろんと寝返りを打った。土の入り混じった草の匂いが、鼻腔をくすぐってゆく。無精、ここに極まれり、と言うべきか。春の麗かな陽光を浴びながら、彼は陸揚げされたアザラシのように、晴れ渡る午前を満喫していた。
あのウインドライダーでのフライト騒動があった、翌日。今日も晴れ渡るように青空が広がる、良い天気である。自宅から数分歩いたところに広がっている、芝
ソアリン×ストームライダー二次創作「空の上の物語」4.常人は天才の発想を恐れ、無理解ゆえに拒絶するものだ
さて——ここでいささか筆を割いて、キャプテン・デイビスとカメリア・ファルコが飛行している港町一帯の歴史をお伝えしよう。ポート・ディスカバリー、時空を超える未来のマリーナ。それは西部の開拓に心血を注いだ、たった一人の男の夢に端緒を発している。ちなみに、この創生史はおよそページの1/5程度まで続く。お急ぎの方は、空白行の連続箇所まで文章を飛ばされたし。
1848年、1月24日、西部開拓時代の冬。