発達障害と感覚刺激 ~その1~
発達障害を持つ私も娘も、
それぞれに感覚刺激に対する
過敏や鈍麻を持っています。
感覚過敏は、刺激を感じすぎて辛い。
感覚鈍麻は、刺激を感じにくくて困る。
しかも、他人に理解されにくい。
どちらも、自分で
コントロールできるものではなく、
訓練できるものでもないので、
発達障害を持つ人間の生きづらさの原因の
大きな部分を占めるものだと
当事者としては思います。
今日は当事者だからわかる
感覚刺激への困り感や
個別にしている対処法を書いてみます。
今回は、視覚への過敏さについてです。
視覚への過敏さ(娘)
娘は、3歳頃に
クリスマスのイルミネーションを
見に行った時、
恐ろしく興奮してしまい、
娘の人生で最高レベルの多動を
発動してしまい、とにかく危険だし
他の見物客のご迷惑になるしで、
娘を必死で追いかけ安全を守りながら、
ご迷惑をかけてしまった方々に
謝罪して回るという時間が
約1時間続きました。
正直、
「連れてくるんじゃなかった…」と
後悔するほどでした。
また、作業療法の途中(確か5歳ごろ)で、
アナと雪の女王のパラパラ漫画を
たった0.5秒間見ただけで、
わーーーーーっと泣いてしまいましたが
その小さな本を片づけ(娘から見えない状態にして
刺激の原因物質から遠ざけるため)落ち着いた後も、
その原因を娘はうまく表現できないままでした。
また、美術館や博物館では、
娘は絵を見るのは好きなのに、
特に現代美術のような色鮮やかな作品に
対して、感動はするもののしんどいようで、
半分も見ないうちに頭痛が起きてしまうのです。
その当時は、何が娘をそうさせているのか
わからず、とりあえず、人が少なく
刺激が少なそうな場所に移動して、
頭痛が治るまで休憩したりして
対処していました。
しかし今年、その原因がはっきりしました。
どうやら娘は特定の光刺激(色)を
人よりかなり強く感じてしまうのです。
これは、娘が発達障害を持っていることに
気づき始めた11年前くらい前の私が、
夜な夜な先輩ママさんの
ブログを読み漁って、発達障害についての
情報を集めていた時に見かけた記事を
思い出したことがキッカケです。
なんとか難解な娘を理解したい。
そう思ってしてきたことが、
10年経ってやっと役に立ちました。
ちょうど娘の近視が進んでいたので、
メガネを作るときにメガネ店の方に相談し、
色々な偏光レンズを娘に試してもらい、
「一番まぶしくないのを選んで」と言いました。
すると、娘は25種類くらいあったのレンズを
一つ一つ真剣に試して、ある色のレンズだけ
「これ、まぶしくなくなる」と言いました。
他は、あまり変わらなかったそうです。
その色のレンズのうち一番濃いものを
娘が選んだので、それで度の入ったメガネを
作りました。
娘はイラストを描くのが大好きなので、
色味が変わらない通常のレンズのメガネも
作って使い分けられるようにしました。
でも一度、
偏光レンズの快適さを知った娘は、
そのあまりのラクさに魅了され、
外でも家でも、絵を描くときも、
常に偏光レンズのメガネをかけています。
今年行った東京では、かなりの人ごみの中、
頭痛や腹痛も起こらず、落ち着いて過ごせていて、
娘は「このメガネ、めっちゃ楽!」と
うれしそうに言っていました。
私と主人は、
「な~んだ、光が一番の辛さの原因だったのか!」
と、娘が12歳になって初めて納得したのでした。
ちなみに、ロンブーの淳さんも、
同じ理由でサングラスを
かけていらっしゃるそうです。
一応、メガネ購入前に
眼科でも相談したのですが、
日本の眼科医はそういったことに
専門性がないようで、
さらにより専門的な病院への紹介もせず、
「頭のおかしな家族」扱いされるだけでした。
「無知」が「偏見」を生む
典型的なパターンをものの見事に見せてくれ、
「あの人には目を見て欲しくないね。
勉強不足すぎるよ」と
あとでみんなで大笑いしました。
長くなってきたので、
次回は、聴覚過敏について書いてみます。
それでは、明日も3時に起きるため、
もう寝ようと思います。
今日も一日お疲れさまでした。
明日も皆様にとって
素敵な一日になりますように。