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「アート」と「デザイン」の違い

先に結論から言ってしまうと

・アート→ユーザーが自分
・デザイン→ユーザーが社会

です。

ボクのことを少しだけ話させていただきますと
10代の時にボクは単身パリで画家修行をしてました。

まだ通貨がユーロではなくフランだった1999年頃です。

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当時はシュルレアリスムという画法に傾倒していて
ダリやミロなどを模倣した絵を描いていました。

またフランス文学にも影響を受け(翻訳本です笑)
ジャン・ジュネの『泥棒日記』の挿絵を描いていた村上芳正氏の絵も模倣していました。

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住んでいたのは当時も画家たちが集まる場所で有名なモンマルトルの安宿の屋根裏(1泊1300円くらい)でした。

そこで毎日のように絵を描いていました。
来る日も来る日もフランスパン(バゲット)を1日3等分にして朝・昼・晩に分けて食べていました。

もちろん10代初海外でしたから
日本食(特にお米)に飢えていたのを覚えています。

絵を描いてはモンマルトルに来た観光客に売ろうと必死でした。

しかし、そのとき売れたのは
自分が好んで描いた絵ではなくて

「似顔絵」でした。

路上で自分で描いた絵を並べて
通りすがった観光客に
そこから選んで買ってもらおうと
そういう発想しかなかったんです。

その似顔絵を買ってくれた人は
どこの国の方かはわかりませんでしたが
英語を話す女性で
路上で絵を売っていたボクに
「似顔絵、描いてよ」
と言ってきたのです。


最初ボクは戸惑いましたが
似顔絵を描くのも学生時代から得意だったので
喜んで引き受けました。

書き終わった後
その女性はとても喜んでくれて
50フラン(約5,900円当時)も払ってくれたんです。


それを機にボクは
自分が必要としている絵ではなく
他人が必要としている絵を描こうと思ったのです。

お金を稼ぐことに必死でしたから
プライドなんて言ってる場合じゃなかった。

しかも、そっちの方が
喜んでお金を払ってくれるんです。

自分が好んで描いた絵を
頼み込んでも買ってもらえなかったけど
他人が好む絵を描くと
買ってもらえるんです。

そりゃこっちだって生活かかってるし
お米食べたかったから必死でしたよ。

そのあと
似顔絵をたくさん描くようにもなりましたし
そのころのフランスでは



・鉄拳チンミ
・ドラゴンボール
・聖闘士星矢

などの漫画が人気だったので
路上で描いたら、またこれも人気になりました。

前川たけし先生、鳥山明先生、車田正美先生には本当に感謝してます。。


それに味をしめたボクは
写真家アラーキーさんのヌード本を古本で買っては模写したり、葛飾北斎も模写したし、坂本龍一さんの似顔絵や、もうとことんフランス人が知ってる日本人を調べまくってはプライド捨てて媚びまくり売りまくりました。


その結果
お金を稼ぐためにはプライドを捨てて
時間に余裕が生まれたら
自分が好きな絵を好きなだけ描くようになりました。

だから
どんな綺麗事を言ってても
まず「お金を稼ぐこと」は大事です。


アートで食っていくなんて
あのゴッホでさえ無理だったんです。


お金儲けなら
ピカソやダリに学びましょう。

パトロンへの媚び方なら
ベラスケスをはじめ
中世の宮廷画家たちから学びましょう。


「すべてのビジネスは、デザインだ。」


ボクはそう思ってます。


必要とされているから
モノが生まれるのです。

それは地球に命が誕生してから
ずっと変わることのない事実です。

みんな必要なこと。
だから生まれてくるんです。

スケールの大きい話になっちゃいましたが
いくつになっても
人から必要とされる生き方って
楽しいことですよね。


↓ジョージアでも漫画人気は健在です笑

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今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

またお会いしましょう!



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