帝都に咲く花2 ~立志編~
以下の文章は戦争小説です。基本的に一般的な世界線とは異なり、
著者の趣味、妄想、思想も含まれますので諸々のデータは
史実のものとことなる場合がございます。
その点を理解したうえでお読みくだされば幸いです。
私は1921年██月██日、██時██分にこの世界に降臨した。
欧州大戦が終結してから間もない頃だった。私は緋月(Akatsuki)家
に選ばれた。緋月家は長州藩から続く名門陸軍一家だった。
祖父は帝国陸軍参謀本部戦務課長であったし、父は天皇陛下直属の
近衛歩兵第7連隊附当であった。陸軍一家に生まれた私は
女性であった。
私が女性であることは緋月家において好ましいものではなく
当初は男性として育成されて育成されていたものの第二子が
誕生しその子供が男性であると判明した時点で私は育成形態を
男性のそれから女性のものへと転換され、現在は女性として清く正しく
慎ましくあることを教育されている。
ただ、男性のときも女性のときも私が行うべきことは対して変化
しなかった。父は”息子”が”女性”であることを公にしたくなかったからできるだけ外出はさせず家の中で座学を目付役にひたすら叩き込まれた。
男性のときは歩兵戦術や陸軍ではあまり重要視されないであろう
機甲師団運用戦術、兵站活用法、砲兵師団運用法、などの戦術はもとより、
野戦料理の調理方法や、応急処置方法、徴発するときの態度まで
教わった。父がどこからか持ってきた参謀教育課程修了模擬試験では
その年の首席よりも点数が良かったと遠藤に伝えられた。
だが、その一方で女性になってからは散々だった。料理洗濯掃除出迎え
接待等等、、、。とても覚えられたものではなかった。そして四苦八苦
しながら勉強を行っていた。(遠藤が作成した「家内俗識初級試験」
では弟のほうが点数が良かったそうな。)かくして現在は女性の勉強を
努力しつつ、習得しているはずだ。
その中で届いた一通の手紙。
女性の私に届いた一通の手紙。それにはこのように記されていた。
機密事項
召集令状 緋月みさと
貴方の後衛陸軍士官学校への召集を命ずる。
他人への本状の内容の漏洩を禁ず。
本状が到着した日時より72時間後に迎えの車両が向かうので
それまでに荷物を用意し、本状と同時に送付した書類に必要事項を
記入の上、本状が到着した24時間後に到着する将校鞄へ
必要書類及びその他日用品を収納すること。なお娯楽用品は
認められない。
この召集命令に関しては貴殿の意思により拒否することも可能。
拒否する場合は24時間以内に「reject」と書いた葉書を
████████████へ送付すること。
しかし、再度令状を受け取った際には拒否することはできない
であろう。
なお本状は内容把握次第速やかに破棄すること。
「帝都に咲く花」立志編第二話は以上となります。
今後もこのように趣味全開で定期的に投稿してまいります。
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