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正しさはいらない。空気の変化。


空気が変わっている。

自分の心も、大切な人の心も、状態によって取り扱い方は違うと思うのです。

会社で仲間が新しい仕事に不安そうに、でも前向きにチャレンジしようとしていたら
「がんばって!」は正解かもしれないけど

末期がんに気付いてしまって、明日死ぬかもしれない人に
「がんばって!」とは言いません。

「がんばろう!」って言っていれば良い空気ではなくなってきているように感じます。

人によって「許容できる量」が違う。

人には耐えられることと耐えられない事があります。

陰口を言われる事、先輩に怒られる事、受験に失敗する事、人に迷惑をかける事、友人に裏切られる事、職を失う事、自己破産する事、会社を倒産させること、ふられる事
大切な人を失う事、自分が病気で死ぬ事、自分のせいで人を不幸にする事

実は
多くの耐えられない本質が、私たちの受けてきた教育に起因していると思っています。
勉強が出来ないと
「価値がない」とされてきた教育の延長には

周りに認められていて、お金を持っていて、社会的にちゃんと役に立つ存在でないと
「価値がない」

というメッセージを社会や(残念ながら)親からも無言で受けてきた人が大多数だと思います。ですから、
価値がない自分は怖いのです。

怖いけど、みんな、日常生活の中でバランスを取っています。価値がないと思わされることに対する

自分の人生で作ってきた、怖さへの許容できる量があってその中でバランスを取っています。

「お金は少ないかもしれないけど、価値のある仕事をしている。」
「友人には裏切られたけど、今は会社で成功している。」
「倒産はさせたけど、健康な体と生きている事に感謝している。」

人は人生の中で少しずつ、いろんなトラブルと向き合いながら、葛藤しながら自分の許容の量を広げていきます。

会社がつぶれようが、病気になろうが、どんな事があっても泰然自若としていられるような人間に時間をかけて成長していくのだと思います。

許容量から溢れはじめている

平常時であれば、誰かが溢れて苦しんでいたら、周りのみんなが助けてくれたりします。
ちょっと旅に出て、自分を見つめなおしたり、いつもとは違う人と会って話をしてみたり、深酒をしてみたり。そんなことをしながら成長していくのだと思います。

今日も一日、社員や仲間の経営者の話を聞いていましたが、

溢れはじめてる。

と感じました。一気に溢れすぎると、心が

固く、冷たく

なります。まわりからの声が届かなくなります。

心を「不感症」にして閉ざして乗り越えようとし始めている人が出始めている事を感じました。

正しいポジティブはお休み


冒頭で
原因不明の病気にかかっていて、明日死ぬかもしれない人に
「がんばって!」とは言いません。

と書きました。この状況でも泰然自若な人はいますが、そうでない人がほとんどでしょう。

今、多くの人が自分の器から、溢れる出来事に直面しています。

それはあなたにとっては、溢れるに値しない事かもしれません。正常時であれは、笑い飛ばせば済む話だったしそれでよかったかもしれません。

しかし本人にとっては溢れるにあたいする事が、
同時多発で世界中に起きているようです。

原因不明の病気にかかっていて、明日死ぬかもしれない人に
「不摂生してたからだよ!」なんて言わないのに

会社が立ち行かなくなっている人に
「内部留保作っておかなかったからだよ!」とか

寂しいと言っている人に、「前向きに考えたら、成長のチャンスだよ」

とか、なんとなく、背景のない「ポジティブ、積極」な言葉を投げかけるのが、ゆがみを作りそうなフェイズに入ってきたように感じます。

一度、固く、冷たくなってしまった心はなかなか溶けなくなってしまいます。

平常モードの際は、ツイッターなどでも「ポジティブ、前向き」によって、器ギリギリの人の背中を押すようなメッセージが人気を集めていましたが、局面が変わったと思います。


寄り添う、沖縄、乗り越える

こんなに全方位で、人が追い込まれていく局面に会う事は初めてなので、
私も経営者として、どのように向き合えば良いのか、明確には分かりません。
でも
今、心に余裕のある人は、「寄り添う」事をしてあげて欲しいです。
(もちろん相手によってですが、予想以上にみんな疲弊していると考えて良さそうです。)

状況はさらに悪化するかもしれません。
目に見えている事だけでなく、様々な部分でみんなが追い込まれている状況です。

「正しさ」「こうあるべきだ」みたいな言葉はしばらくお休みにしましょう。

相手の、苦しみ、悲しみ、さみしさにただ、寄り添うという事をして上げる事がとても大きな価値を持つと思います。


自分の心の扱い方(しんどい人へ)

昔、どうやったら人は自殺しないのか?と考えた時、沖縄の海辺でカクテル飲みながらは自殺しないだろ。と考えた事があって一理あると思っています。心を温かく、柔らかくする事です。

苦しい出来事があっても、涙がこぼれてきても、心が、
柔らかく、温かければ大丈夫です。

家から出られない中で、どうしたらそれが実現できるのか具体的な策を提案できなくて申し訳ありません。

会社でも実験しますので、事例ができたらまた発信しますが、どうぞ心が固くなる事だけは、避けられるよう。一つ確実なのは自然に触れる機会だと思います。


僕個人的には

下のリンク、認識主体の範囲拡大で、成長に一番強力な出来事が、許容の量を超える瞬間だと思っています。

人類が全方位で許容の量を超えようとしています。苦しいけど、柔らかく、温かく乗り越えれば明るい未来が待っていると思います。

これでみんなが固く、冷たくなってしまうと、分断のディストピアになってしまいます。

日常でストレスも溜まりイライラしたり、心もふさぎ込みがちだと思います。しかしこんな時だからこそ、1人1人の身近な人にお互いに寄り添い、この苦難を柔らかく、温かく乗り越えられたらとても素敵だなと思います。

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西坂勇人/GCストーリー
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