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ロジカルな判断と直感的な判断

民族の同質性が高い日本は

剣道、柔道、華道、弓道などなど

全てを『道』として、型を学ぶことで、自ら本質(直感)に気付く教えを大切にしてきたのだと思います。職人の「背中を見て学べ」も同様です。自分で掴む「本質」こそが大切だという思想を感じます。


西洋では多様な民族が共生しています

ロジカルにルールを策定して、多くの人が勘違いしないように、共通認識を持てるように言語化を大切にしてきたのだと思います。(契約社会)

先日『信頼』を勝ち取る為の手法とは?

というテーマで海外の人とディスカッションする機会がありました。

日本人である僕はそのテーマをロジカルに扱う事自体を違和感に感じました。

『そんな事(勝ち取る手法)を考えるようでは信頼されない』

これが日本人的思考な気がします。


しかし、ドバイの大学教授は、『信頼は3つの構成要素によって作られる。

1,客観的な人物の実績

2,心、相手の感情への寄り添い

3,精神、成熟した人間性


それぞれを相手に感じてもらうには〜』といった説明を、さらにロジカルにしていました。

私が体感で得ている感覚的なものを分かりやすく整理されたような感覚がありました。

確かにロジカルに理解することで、効果的に信頼を勝ち取ることはできる気がします。

しかし信頼を勝ち取ろうと学ぶことで、信頼される自分から本質的には離れてしまうのではないか、という日本人的精神性も大切だと思うのです。

西洋的なロジカルな判断と

日本人的な直感的な判断


この2つを考えるとき

『心の成熟』という目線が大切だと思います。

人は心が成熟する(高まる)と判断基準の根っこが変わるという事が起きます。


僕達の毎日は様々な『選択』の繰り返しです、

その判断基準は『どちらが正解か?』だと思います。


心が成熟すると「正解」の概念が変わるという研究があります。

1、とにかくお金や物的に損か得かで判断する段階、得をするのが正解という段階

2、(お金や物では多少損しても)まわりの評価や評判があがるという事が正解という段階

3、(周りから評価されなくとも)自分が価値があるというコアな信念、願いに従って生きるのが正解という段階

4、(自分の信念は妥協しても)大切な人達や全体や未来にとって、良くなると思えるその選択が正解だという段階

ここで気付くのは段階が進むにつれ、ロジカルでは正解を見出すのが難しくなるという事です。

社会が複雑になって、ロジカルでは対応できなくなっているのは今の世界中の国家運営をみれば明らかだと思います。国家運営は国内で最も頭の良い大学の人がやってますが、世界中で先行きを見通せている国はありません。

先月、起業家の仲間と山形県の出羽三山で山伏の最高師範からお話を聞きました。外人も多くいたことを意識してお話されたのだと思います。

「ロジカルに答えられることの中には本質はない。私たち山伏は1400年の歴史がある。(資本主義やアメリカの歴史は200年〜300年)、みなさんの会社は何年だ。世代を超えて長く続くには理由がある。

修行という体の体験からしか本当に伝えたいことは伝えられない、文章や言葉では表現できない。そういうものが組織を継続させていくために重要なことだ」

「あなたたちも過去を振り返って、

『なんだか分からないけど、あの時偶然〜』(ロジカルには説明できないけど)おこなったことが人生に大きな影響を及ぼすことがあったはずだ。そういう体験のほうが重要な気付きには多かったはずだ」

説明できない、大切なことに気付けるその直感こそが本質だ。みたいな話でした。


未熟な時にロジカルに考え、学び積み上げることはとても大切。
ロジカルに言葉で整理することで、人類は再現性を手にしました。企業経営や資本の効率化など扱う範囲がロジカルな世界でその威力は大きいでしょう。

でも国家のメリットや正解をロジカルに積み重ねていき、未だに戦争をしているのが人類の現在地だと思うのです。

民主主義である限り、私たちの心の成熟度が社会の現実をつくります。
政策の内容は民衆の心の成熟度を投影しています。

全てがロジカルに言語化できるのだとしたら、大規模言語化モデル(AI)に僕達は敵いません。

全体や未来のことを大切にできる人類になれますように。









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西坂勇人/GCストーリー
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