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注文の多い飲食店〜現代風〜

小学校3年生の頃、私は休み時間になるといつも行く場所があった。

図書室だ。

そこに行くと決まって見る本があった。


私は宮沢賢治が好きだった。その作家さんの本を読み漁り、休み時間を過ごすのが好きだった。

描いている世界観が知りたくて、本だけでなく家に帰ってアニメも見たり、好きな人にはどっぷり浸かりたい私はどんどん沼に落ちていった。

詩の内容も覚えている。


小さい頃の私はこれほどおもしろいものを何個も思いつくだなんてなんて才能のある才能なんだろう。

羨ましい、私もそう産まれたかったと思っていた。


そんなことを今日行ったレストランの額縁に入っている宮沢賢治の誌を見て思い出した。

その店は宮沢賢治の詩を至るところに貼っていた。

店主も私と同じ作家さんのファンなのかもしれない。今度1度同じファンとして話しをしてみたいものだ。

今日行ったレストランはなぜか私達以外の客は全員、店員さんを呼んで「この味が口に合わなかった」だの「このメニューはもうないの?」だのと言っていた。

店主が宮沢賢治のファンだからか皮肉にも彼の代表作の1つの「注文の多い料理店」が再現されたかのようだ。それも現代風のね。



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なち@心動くnote×エッセイ
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