#013:夏の風物詩
こんちゃす。G組飼育係です。
毎日毎日雨続きで、出不精の諸姉諸兄の皆様に置かれましても流石にうんざりしていることでしょう。
しかしそんな皆様に吉報です。
本日、今年初めてのセミの鳴き声を聞いたんですよ!
いやー、夏、来ましたねぇ。
鳴いていたのはニイニイゼミ(恐らく)とヒグラシでした。
夏の風物詩といえば沢山あるかもしれませんが、私としてはやはりセミの音が最も夏を感じるものだと思いますね。
クーラーがガンガン効いている部屋から出ずにパソコンをカタカタやるのも夏らしいのですが、たまには外に出てみるのも良いかもしれません。
これからもっと暑くなるかと思いますが、是非皆様もお体に気をつけて、これからも私の応援をよろしくお願いします。
「え?終わり?そりゃ確かに今日も家から一歩も出てないけどよ。でもよ、そんな俺でももっとマシな記事は書けるぜ?」
全く、欲しがりなんですから。
ですが確かにこのままだとただの日記になってしまうので、ここからはセミにまつわる小話を一つしてみましょう。
冬虫夏草。
皆様も名前は聞いたことがあるかもしれません。
冬には虫で夏になると草(キノコ)になる、というものです。
何を言ってるか意味がわからないかもしれませんが、要するに虫に寄生する菌類の仲間です。
この冬虫夏草にセミタケというセミ専門に寄生をする種がおります。
冬虫夏草の名の通り夏にはキノコが生えてくるので、残念ながら寄生されたセミは成虫になる前にキノコの養分となってしまいます。
何年間も土中で成長したセミの幼虫を、日の目を見ないまま殺してしまうというなんとも残酷な生き物に思えますが、これも自然の美しさなのでしょう。
しかし世の中にはもっと残酷な生き物がいます。
ボーベリア菌。
通称セミカビ。
もはや名前も聞いたことがないと思われますが、これも同じくセミに寄生する菌類です(セミ以外にも寄生することはあるらしい)。
これはボーベリア菌に寄生され死んでしまったアブラゼミです。
セミタケがキノコなのに対し、ボーベリア菌はカビの仲間です。
こいつの残酷なところは、セミが成虫へと羽化できるという点です。
羽化した成虫は、恐らく繁殖ができないまま死んでしまうでしょう。
数年間も真っ暗な土の中で頑張って成長し、やっとお日様のもとで恋ができると思ったら、身体が動かなくなりそのままカビに侵される。
そんな彼らの気持ちを我々人間は想像することもできないだろう(セミなんぞに気持ちがあるか!というツッコミは置いておいて)。
木にしがみつきながら死んでいた。
一体どのようにして身体がカビに置き換わっていくのだろうか。
毎年夏になるとセミの音がうるさい、セミファイナル(セミ爆弾)にビビらされる、おしっこをかけられる、などといった苦情が出てきます。
ですが彼らも様々な困難を乗り越えてきて、そして今最も熱い恋の時期を過ごしているのです。
そんな彼らを応援してやっても、バチは当たらないのでは?
「セミでさえ恋をしているのに、俺らときたら…。」
それではまた次回お会いしましょう。
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