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ベトナム革命志士 潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)自伝『自判』⑲『年表・第三期(1905年~)・≪振華興亜会≫/ベトナム国内の爆弾投下計画/杜基光(ダウ・コ・クアン)氏』

ベトナム革命志士 潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)自伝『自判』

≪振華興亜会≫

 この時期に≪振華興亜会≫も設立した。上述した様に、諸々の行動を第一段階と第二段階とし、其々多少の進展を見てから、次に実行した第三段階がこれだった。
 武装革命蜂起の実現を目指し、国内の習兵達への働き掛けと、国外に於いては軍費、軍需物資の手配に奔走したが、それらは全て支那軍の援助を必要とするから、その連絡事務所を設ける必要があった。蘇少樓(そ・しょうろう)氏と鄧警亜(とう・けいあ)氏や、その他の同志らが言うには、
 「革命事業は元来実勢に拠らねばならぬが、時に虚勢を借るも必要だ。虚声を借り、事を起こして蓄えた実力で後事に当たる。現在貴兄らの実力は甚だひ弱だから、虚勢を挙げて存在を公けに知らせるべきだ。先ず機関事務所を設立して外面を保ち、世間に周知せよ。広東人なら、貴兄らの事業内容の10分の5、6を知って初めて心から応援したいと思うもの。これも≪虚仮寔之≫という兵法のうちだ。」

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