何者になりたかったんだろう
お笑いコンビ、どきどきキャンプのサトミツさんこと佐藤満春さんの自叙伝的エッセイ「スターにはなれませんでしたが」を読んだ。
これが無茶苦茶刺さりまくった。
本文中にサトミツさんが自分の事を何かのスピンオフの単館映画の主人公だと思ってるって書かれていた。
これが凄く「わかるなあ~~~」って。
昔ブログかnoteに書いたんだけど、私も「私の人生」っていう舞台に立ってはいるけど主役だと思ってない的なことを書いたんですよね。
自分の人生なんだから主役でしょって言われるかもしれないけど、そうじゃないんですよ。
私の人生の中の小学生の時、一番主役だったのは同じクラスの男の子だったし、中学~高校はイケイケグループの人たちが主役。
自分の人生っていう舞台だけど、私は隅っこにいる。
でもそれでいいんだって思えるようになった。
小学生くらいの時なんかは無敵だと思ってるし、何者にもなれるって思ってたから「自分こそが主役」だと思ってたけど現実ってのは厳しい。
例えば運動。どんなに頑張っても敵わないものは敵わない。
勉強。これもある程度のところまでは持って行けても、そこから先はやっぱり才能ってものが付きまとってくる。まあ、才能って言葉好きじゃないんですけどね。
大きい舞台で見るとどうにも自分は主役じゃないんだなって。
でも別に悲観してるわけでもないし、それを悲しいとも思ってない。
いや、昔は悲しかったし、なかなか受け入れられなかったけど。
そのあたりは、大好きなたりないふたりやオードリーのANNなんかのおかげで色々と吹っ切れたり、受け入れられるようになったりした。
じゃあ同じ舞台じゃなくて新しく舞台を作ればいいんだなと。
作・演出・キャスティングも全部自分でやる。小さい規模でいい。
そうすると肩肘の力が抜ける。
つまり同じ内容の舞台に立つとどうあがいても勝てないけど、別の内容の舞台に立てれば少しは違うんじゃないかって思うようになった。
その一つが大学院への進学だったりしたわけですが。
まあそこはそこで激しい舞台で、勝ちきれないし心折れたし。
凄く楽しかったし、いい経験だったなって思うし、あの期間が無ければ自分のやりたいことややってみたいことを中心に考えるってことができなかったと思う。
人の顔色ばっかり窺って、自分のためというよりは世のため人のために生きてきて、自分のやりたいことややってみたいことはすべて後回し。
そんな感じだったのを変えたのは大学院って言う舞台だったし。
そういう意味でやっぱりあの期間は必要だった。
でも結局社会人って舞台は難しい。
自分の興味のあることややってみたいことを突き進めるだけの熱量を仕事で持つことは難しかった。だって新卒一括就活ってそういうところは全部度外視してるしね。
そんなこんなで今は好きで気になってやってみたいかも?って思った銭湯の仕事をしているわけです。
これも簡単な仕事じゃないし、そもそもまだ2年くらいしか経ってないから特に語れるようなことはない。
けど、この転職のきっかけは必要とされたからだった。
結局人の意見かよって言われるかもしれないけどそうじゃない。
自分がやってみたいって思ったところで必要とされる。
そんなありがたいこと、運と縁はそうそうない。
私はラッキーだったんだと思う。
なんかそんな風に歩んでいるからこそ、この「スターにはなれませんでしたが」はとにかく刺さった。
安易に共感なんて言えないし、そうそう!なんて言うこともできないけど、ここに一人、勇気をもらったというかこの自分の進み方でもいいのかもなって思えるきっかけをもらえました。
本当に素敵な本に出合えた。
これからも応援しています。
私は私でしんどいな~って思いながらも、求められるところ・必要とされるところで、自分に合っているって人に言われる仕事を続けていきたいと思います。