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信じられない
昨日の午後、コーヒー片手にnoteをチェックしながら奥さんが観ているTVをチラ見。
筋肉増強栄養素と運動についてのお話だったような。3人が被験者が出ていたのですが、ここでは69歳の男性を例にとって解説しちゃいます。
スキーの指導員で日々、階段でトレーニングを欠かさない男性。動きは、まるで20代。でも、判定では、筋肉年齢が97歳。ご丁寧にも、筋肉増強栄養素が摂れていない状態で、無駄に運動をしているからと。それも、ロイシンが足りないから、という念の入れよう(笑)。
「さて、ここでクエスチョンです」。
1.筋力もあり、動きも俊敏な人が、加齢に伴う筋肉減少症(サルコペニア)になっている、と思いますか?
2.スキーの指導員が出来ているのに、運動器が障害をきたした状態(ロコモティブ・シンドローム)にある、と言えますか?
3.ロイシンが少なかったって言うけど、バリンやイソロイシンが足りていたら、どう説明するのでしょう?
「さて、ヒントです」。
A)97歳の筋肉量と言われてしまえば、1.と2.の次に来るフレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)を思い浮かべるしかありませんね。
B)20種ほどあるアミノ酸の中で、体内で作れず、食事から摂るしかない必須アミノ酸は9種類ほど。その中で筋肉に不可欠なのは、3つのBCAA(分岐鎖アミノ酸)。よって、ロイシンだけじゃなくて、バリン、イソロイシンもTVで言うところの筋肉増強栄養素(BCAA)。
さて、A)とB)のヒントを見て、あなたはどう思いましたか?
ロイシンの量だけを見て「無駄に運動している」と言い、「スキーの指導員をしている69歳、男性の筋肉年齢なるものが97歳相当」と主張するTVに「賛同できる? できない?」。さて、あなたは、どっち?(笑)
おっと、大事なヒントを忘れていました。それは、お城の映像が流れているのに、「ほったて小屋が・・・」ってナレーションが入っていたら、「信じられない」って思いませんか?
結論です。「筋肉量の減少は検査室で起こっているんじゃない!! 人の体の中で起こっているんだ!!」。 by 織田○二
最後になりますが、「私、この番組を観ました。すっかり、信じてしまっていたのに」っていう人がいたら、ゴメンなさい(笑)。
注:特定のTV番組を揶揄(やゆ)しているのではなく、「所詮、TV番組なんて、信じるに値しない」っていう一般論を述べているに、すぎませんので、誤解なきようお願いします(笑)。