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冬至と除夜
オイラ、中学の頃から紅白歌合戦や高校野球を観たことがありません。そんなへそ曲がりのオイラですが、古くからのしきたりや伝統には従順な一面も。
とっくに過ぎちゃったのですが、冬至と今日の除夜の間にある深ぁ~い関係について、お披露目して、へそ曲がりの真骨頂をお見せしましょう。冬至は二十四節気の1つで、旧暦の霜月の中。二十四節気については、この記事をご覧ください。
冬至にかぼちゃを食べると中風(ちゅうぶ)や風邪にかからないとされています。また、小豆がゆで使う小豆の赤は、邪気を払う色。地方によっては、みかんやれんこんなど「ん」のつくものを食べるところも。これは、幸運を呼び込み、寒さに負けない体を作るとされるから。いずれも、冬場に不足しがちな野菜を摂取するための知恵。
クリスマスは降誕節に行われるミサのことであり、イエスの誕生日ではありません。これは、古代ローマにおいて冬至の時期に行われた太陽神復活のために儀礼の日がプロトタイプ。
天を照らすアマテラスがひきこもった時、アメノウズメが桶の上で足を踏み鳴らしたという神話からも、日の光が最も弱まる冬至に、生命力の再生と回復を祈っていたことがわかります。
鐘が日本にもたらされたのは、6世紀の欽明大王の時代。鐘を108回突くのは、唐代の禅僧・百丈懐海(8世紀~9世紀)が制定してから。108回の算出方法ですが、どうやら煩悩の数ではなく、12か月、二十四節気、七十二候を足した数(12+24+72=108)らしいのです。そして、鐘を突く習慣は中国の宋代(10世紀~13世紀)に始まり、鎌倉時代には禅寺で突かれるように。
旧暦時代には、1日は日没に始まるとされていたので、除夜は新年に属し、年神さまを迎える神聖な物忌みの夜。年越しの夜には、新年の準備をすべて済ませて、心身を清め、一晩中起きているのが習わし。ですから、早寝は、お迎えする年神さまに対する無礼。除夜に神社や寺院に参拝に行ったり、除夜の鐘まで起きているのはその名残り。
いよいよネタばらしと行きましょう。もともと、除夜は節分や冬至(収穫感謝祭の日)の前夜のことでした。それが、いつの頃からか「古い年を除き去り、新年を迎える」除日の夜となり、亡き人の魂が帰り来る晩とされるようになったのです。
冬至(当時)のことを振り返って、除夜(ドヤ)顔になっているオイラから、今年最後のご挨拶。この10か月、大変お世話になりました、そして、みなさん、よいお年をお迎えください。また、明日、元気に note でお会いしましょう。