コントロール
Aさん30歳、Xを食べて20Kg 体重が減ったとしましょう。
すると、マス・メディアは報じます。「X がダイエットに効果 医師が分析」と(あくまでも、想像ですが)。
センセーショナルですね。そりゃ、放映された日から、コンビニの棚からXは消えてしまいますよ(笑)。
でも、ありきたりでつまらない記事しか書けないオイラは、考えます。Xという原因と、体重が減る(やせる)という結果との間に因果関係はあるんだろうかってね。
因果関係を調べるためには、コントロール実験(対照実験)が欠かせません。コントロール(対照)との比較なしに、効果があると言っちゃいけないんです!!
噛み砕いて言うと、「Xを食べたAさん」だけじゃなくて、「Xを食べなかったAさん」との比較が必要ということ!! でも、Aさんは一人しかいないので、現実には実現不可能。
そこで、多くの人を集めてきて、Xを食べた人のうちの何%がやせたのか、Xを食べなかった人(コントロール群)のうちの何%がやせたのかを計算して比較します。
たとえば、Xを食べた人が100人、Xを食べない人(コントロール群)が100人集まったとしましょう。
「Xを食べた ⇒ やせた」人が46人で、「Xを食べた ⇒ やせなかった」人が54人。
「Xを食べなかった ⇒ やせた」人が45人で、「Xを食べなかった ⇒ やせなかった」人が55人だったとしましょう。
Xでやせた人は 46/100=46% Xを食べなくてもやせた人は 45/100=45%
どうです、Aさんが飲んでやせたと主張していたXとダイエットは無関係!!ってわかりますね。Aさんは「Xを食べた ⇒ やせた」46人の中の1人に過ぎなかった(笑)。
もし、「Xを食べた ⇒ やせた」人が85人で、「Xを食べない ⇒ やせた」人が15人であったなら、話は別ですよ。ただし、それとても、コントロール群との比較が前提になりますがね。
コントロール(対照)と比較することなく効果を強調している記事を鵜呑みにすると、あなたの脳は、いいようにコントロール(管理する、支配する、思い通りに操る)されちゃいますからね。気を付けましょう、お互いに(笑)。