機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島のネタバレを含む感想とか

前置きというかTwitter投稿時のサムネ避けです

劇場アニメ「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」とは、1979年のTV放送版機動戦士ガンダムの第15話にて放送された同名の1話完結シナリオを翻案した劇場アニメである。
原案の粗筋としては、コアファイター(ガンダムオタクはすぐ説明を忘れるが初代ガンダムは戦闘機をコアとした合体ロボである)にて訓練中のアムロが救難信号を受信し、急行すると無人島のはずの孤島にいた手ぶらのザク(ガンダムの敵の宇宙人ジオン軍が使うメカだ)と子供(戦災孤児)にボコられ、なんやかんやそのパイロット(こいつがククルス・ドアンだ)が戦闘に民間人が巻き込まれるのを目の当たりにしてPTSDを発症し脱走した兵士だと知り、その脱走兵がザクの正拳突きで別のザクを倒すところを見学するという話。
作画崩壊とか、話自体は重いとかで有名っちゃ有名な回である。
わし個人としては、この回でモビルスーツの格闘戦データをもらってるので、この次の回に出てくるグフ(ガンダムの敵の宇宙人が使う格闘戦に全振りしたメカだ)に勝てたって話をしてる、Twitterで、たぶん4回くらい。
そんなわけで小説版も読んだので感想というかここよかったねポイントを書きます。

で小説版読んでこのセリフの意味が変わるなって思ったんすよ

たぶんこんだけ書けばサムネに出ねえだろ。
覚悟してたけど思ったよりアクション少なかったねえ。
じゃねえ。
SCP-0078 "ガンダム" 怖かったねえ。
じゃねえ。
小説版はセリフの一文字まで同じ話を小説として描写したような作品ですが、脚本的には仕上げてたけどアニメ的にはここ削ろうかみたいな部分が多く追加されています。
そんなわけで、小説にて劇場版のドアン君は戦前には妻子持ちでの傭兵であり、生活をよくしたいという願いからドズル(ガンダムの敵のジオン軍の親玉の後継者を名乗るじじいの長男の弟だ)からブラックオプスを遂行する代わりに、報酬としてジオン正規軍人の身分の約束していたことが明かされます。
その描写として作中冒頭、ドアンとその相方エグバは最後の傭兵としての仕事で囚人護送艦を自爆させ、収容者とその看守合わせて1000人くらい殺す。
人権意識が希薄な宇宙世紀(ガンダムの世界だ)とはいえ、命の保証はある囚人とだいぶ汚職してんだろうなみたいな描写はあったにせよ刑務所の看守である。
おそらくこの仕事に至るまででも相当な悪いことをしてきたに違いが無いのだ。
更に別の章では宇宙コロニーに毒ガスを撒く作戦にも間接的に従事していたことも明かされます。というかまあそのガス自体こう、というかガスで、こう、小説読んでね。
ともかくガンダム史上でも有数の非戦闘員Kill/Assist数なのだ。
そういった経歴の上で。
「きみはこの子供たちのために戦えるか?」
「きみの仲間とでも?」
とのセリフである。
念のため言うと、このセリフはドアンの原隊にして現在エグバが率いているサザンクロス隊の襲来を見ての物だ。
これから古巣を破壊する覚悟をアムロを鏡に自らに問いかけているようなものでありそれ以上ではなく、深読みにしたっていわゆる"そこまで考えてないと思うよ"だとは思う。
とはいえ、この過去考えるとこの暮らしの下に沈む自らが葬ったイノセントの数を改めて問う形とも取れるじゃないですかこれ。
ねえ!いややっぱここまで書いてそれは考え過ぎな気がしてきたわ。
終わります。いい作品ですよ、ククルス・ドアンの島。

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