病位・病期の選定【経絡】

こんにちは、あっつんです。
今回も、勉強中の書籍を参考に学んだことを考察し、投稿させていただきます。参考書籍が1回目から変わらずなんですが・・・。それだけ学びたくなる内容が詰まっているのでオススメですね。

前回の記事は↓に



1.キーワード
2.考察
3.まとめ
4.参考書籍


1.キーワード
今まで本の記載順序に従って投稿していましたが、やはり強調されることは

経絡の重要性

でした。現場で患者さんの病状を見極めるためにもこの概念は必須と感じたので、一旦順序を無視し、ひとまず表証から裏証の途中まで考察してみます。


2.考察
①太陽病 膀胱経
・人体の一番外側の経絡で、最初の防衛反応を担当
・風邪症状や皮膚症状+眼や泌尿器、浮腫などの一過性全身症状が該当
1-2週間以内に発症

店舗でも多いケースだと感じます。膀胱から邪を追い出して、治療するという捉え方は学び始めた時から驚きでした。「風邪も膀胱炎もヘルペスも、体力や免疫力の低下で発症するので・・・」なんてトークはしますね。

②太陽病 肺経
・①膀胱経の呼吸器系と皮膚系の症状が主となる経絡
所謂風邪症状
・頭痛、発熱、呼吸器系、皮膚症状に限定されればこっち、+αがあれば膀胱経と捉える

ここは書いている通りですね。身体の上半身が主か、全身に及ぶか?とも言えそうです。皮膚は全身にあります・・・。皮膚は身体の一番表面にあるので、真っ先に邪と遭遇し、抵抗する場所と考えた方が良いですね。生涯に渡る体外免疫の主役は皮膚、は言い過ぎではないと思います。

③小陽病 心経 
・精神症状メイン
・動悸など、心臓周辺に変化あることも

これも字面通りな感じですね。当時は精神的な部分は、現在の心臓の位置にあると捉えたのですかね。実際動悸しますし。

④小陽病 心包経
・精神症状が胃に影響した場合
胃症状に限局する場合
・瀉心湯類は心包の熱を取る

心包とは胃を示していることは驚きでした。
「不調は感じるがまだなんとかなる段階で、患部も胃に留まってるし・・・」という段階なんですかね。まさしく現代のストレス社会ですね。
半夏瀉心湯は現代人にも使いやすい名処方だと思います。よく店舗でも提案します。

⑤小陽病 胆経
・ストレスが胃を越えて、全身に影響
・身体が意識を強化し、備える段階
・あくまで精神面の障害が原因

心包経からダメージが広がったのが胆経ですね。ストレスの負荷が全身に・・・、という相談は多いです。この段階で是正できればいいのですが。
一見、ドラッグストアでは対処が厳しい疾患であっても、仮に胆経のトラブルと見極めることができれば、改善が目指せるとも言えます。実際に店舗にある漢方薬も候補になりますね。


3.まとめ
表証~裏証の一部まで、ここで一区切りです。
病邪が表から裏にどんどん侵攻していく。このイメージを持つことが重要だと思います。
体力や免疫力が満たされていれば、侵攻は食い止められる。普段の生活が如何に大事か、思い知らされます。
あるいは、ただの風邪や一過性の症状であっても、経絡から捉えると、実は身体のより内部に邪が侵攻しているケースもあり、その際は受診勧奨も有り得ます。この見極めが薬剤師としての腕の見せ所ですね。


・・・行うのは難しいですが、それがドラッグストア薬剤師の仕事なので、学んでいくしかないですね。この分野は好きですし。

ということで、今回はここまで。
お読みいただき、ありがとうございました。
またどこかで。


4.参考書籍
二宮文乃 氏:「漢方とは何か 人間とは何か 経絡・蔵象・三焦の真実」


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