ホワイトペーパー(ebook)を質高く量産するための検討5ステップ💡
こんにちは、SmartHRの@garkoと申します。
SmartHRではマーケティンググループに所属し、マーケティング活動に必要なコンテンツを幅広く制作しております。
一般的にBtoBマーケのリード獲得でよく利用されるホワイトペーパー(ebook)の制作に関して、「質を落とさずにたくさんつくるにはどうしたらいいか?」ということを考えてみたので、本記事にてまとめてみます。
ホワイトペーパー制作の課題:台割作る人がいない問題😩
ホワイトペーパーの制作に関して、こんな悩みありませんか?
「こういうホワイトペーパーがほしい!」というニーズはある
デザインをしてくれるチームもある(社内/社外)
けど、具体的な中身を検討してくれる人がいない!!
中身をまるっと外部パートナーにおまかせすることも可能ですが、プロダクトの理解やドメイン知識がないと難しいケースがあると思います(逆にプロダクトがあまり関係ない啓蒙系のコンテンツは、まるっとおまかせが向いている)。
私のようなインハウスエディターが全部引き受けるのもアリですが、すべてのリクエストに答えるには自身の工数が足りない状況です。
そこで、他のメンバー(例えば、施策の担当者など)でもある程度の要件をそろえることができると、良い協業の形をとれるのではと考え、下記のような検討の流れを整理してみました!
検討の5ステップ👣
1. ターゲット・ゴールの設定📌
■1−1. ターゲットとゴールを設定する
ふんわりしたテーマが決まっている状態から、まず最初に検討するのは「どのような方に、どうなってもらうためのコンテンツなのか」ということです。これはこの後の検討の指針になりますし、デザインにも影響します。
ここが一番のキモなので、なるべくユーザーに近い立場の方に意見を聞いてみたりして、解像度を高く決めていくことが重要です。
2. 材料を集める🪵
■2-1. 読むbefore/afterを設定する
1と近いのですが、ターゲットの方がホワイトペーパーを読むbeforeはどういう状態か、afterはどういう状態かについて、それぞれ具体的に考えます。
例えば、下記のような粒度で考えていくと良いと思います。
製品について:before=知っているけど自分に関係ない / after=自分の課題解決に関係ありそう
担当者の課題について:before=困っている / after=ヒントが見つかった
■2-2.before→afterになるために必要な情報を精査する
before/afterが決まったところで、beforeからafterになるにはどのような情報が必要なのか、まずはざっと集めてみましょう。例えば、下記のようなポイントを揃えていくと良さそうですね。
特定の機能の説明
その機能によって担当者の課題がどう解決されるか
ちなみに他社さんはどうやっているか
■2-3. スコープ外を決める
ここで説明しないことも決めておきましょう。例えば下記のような感じ。
特定の機能以外には触れない
課題が解決できることだけ触れ、細かい仕様までは説明しない
3. 流れを組む🛠
■3−1. 最初に期待値を適切に設定する
一般的にホワイトペーパーは最初の数ページで離脱するケースが多いため、冒頭で「この資料で何がわかるのか」を説明し、期待値を高めておくと読み進めてもらえる可能性が高まります。
■3-2. 適切な順番で説明する
2で集めた材料を、無理なく理解できる、どんどん読み進めたくなる順番で説明していきましょう。
■3-3. プロダクトへの導線は適切な温度感に設定する
最終的にプロダクトの存在を知ってもらったり、プロダクトの魅力を感じてもらうことがホワイトペーパーの役割ですよね。ですが、まだ導入を考えていないターゲットにとっては「お試し下さい」「お問い合わせ下さい」というのはハードルが高い場合があります。
その場合は、例えばメルマガ登録に誘導したり、セミナーやオウンドメディアを紹介する、というのも良いかもしれません。ターゲットの温度感によって適切な落とし所で締めるようにしましょう。
4. 読まれる場所によって最適な形式を決める📝
■4−1. どこで読まれるかで最適な形式を決める
ダウンロードされる場所が自社LPなのか、広告なのか、比較サイトなのかによって、前提知識や読まれる環境が変わってきます。下記のような観点で、最適な形式を検討すると良いかもしれません。
資料形式:16:9か4:3の横位置で通常制作しますが、スマホで多く読まれそうなら縦位置のほうが読みやすいかも、
ワーディング:コアなターゲットに当てるなら、引きのある専門用語を使ってもよさそう
ロゴの強調具合:担当者の課題やトレンドにフォーカスしたい場合、ロゴを強調せず「特定の会社の資料感」を薄くする
■4−2. オフラインのニーズがあるか確認する
オフラインの展示会などを実施している場合、そこでの配付がありうるか検討しておくとよいと思います。印刷する場合は文字の大きさやページ数など別のレギュレーションが発生するので、事前にわかればオン/オフ両方で幅広く利用できるコンテンツがつくれてお得ですね😊
5. ダウンロードページでの見せ方📣
■5-1. ダウンロードページのチラ見せ、目次の説明でCVを促す
資料のダウンロードページに、一部のページを画像で掲載したり、目次を見せていくことで、ダウンロードの最後のひと押しをしましょう。ダウンロードページの期待感でCV率が決まるので大事です。
質を保った量産のために今後やること💪
ここまでベーシックな台割作成ステップを紹介してきましたが、ホワイトペーパーには例えば下記のような様々なパターンがあります。
プロダクトが全く絡まない啓蒙・トレンド系
担当者課題 → プロダクトをつなげる
プロダクトの一部機能の掘り下げや具体的な活用方法の解説
私自身は今後、このパターンによってフォーマットをつくってしまおうかと考えています。そこまで行けば、かなり属人化を脱出して様々な方がホワイトペーパー制作に気軽に着手できそうです。
さらに、デザイン工程についてもディレクションスキルをマニュアル化して、誰でも社内・社外問わずホワイトペーパーのデザインのご依頼ができるように仕組み化していく予定です。
⭐おまけのメタい話:この5ステップどうやって考えたの?
実はこういうノウハウを言語化するのがめちゃくちゃ苦手で、今回チームメンバーに言語化を手伝っていただきました。ありがたう〜〜!!🙏🙏🙏
下記の「ナレッジマネジメント」という概念をベースに、みんなでワークショップのようなことをしてみました。ぜひ参考にしてみてくださいね〜。
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さて、明日14日のインハウスエディター Advent Calendar 2021は、@iwa518さんによる「インハウスエディターが取り組む社内カルチャー作り」です!カルチャーづくりにインハウスエディターがどう関わっているのか気になる〜〜!明日もお楽しみに〜!
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