ガーデナー(庭師)養成講座 第5期 7日目 ~剪定(座学)編~
第5期の講座は、今のところ一度の雨に悩まされることなく(たまたま座学の日に一雨来ることはありましたが)、予定通りのスケジュールで進んでいます。
ここまで6回にわたり、座学・実技を通して刈込について学んでいただきました。
低木の植込みに始まり、立木のコニファーの刈込、生垣の刈込まで、実際に刈込鋏を握り、チャレンジしていただきました。
ひとまず刈込はここでお休み。
今回からは、ついに剪定に突入します。
まずは、座学から。
今回の概要は、
①剪定とは?
②剪定の目的
③残すべき枝・切り落とす枝
④剪定の種類と手順
です。
まず、講座のカリキュラムは、刈込を学んでいただいた上で、剪定に進む、という流れで設計しているのですが、これにもわけがあります。
刈込で学び、実践したことが、剪定にどうつながっているのか・・・その説明からスタート。それから剪定についての解説に入っていきます。
剪定と刈込を比較したときに、どちらかというと刈込のほうがゴールをイメージしやすいですし、ゴールに向かうプロセスも描きやすいのかなと思います。
剪定は、もちろん座学で基本的な知識を身につけますが、それはあくまで基本でしかないし、単純にその通りやるだけで答えが出るというわけではない部分もあります。
たとえば、わかりやすいのが『不要枝』の考え方。
不要枝には、いくつかの種類があります。
その名の通り、不要だから『不要枝』という名がついている枝たちのことなわけですが、実際の現場で木を切るときに、たとえば立ち枝があったとして、「この枝、立ち枝だから不要枝だな」と解釈して剪定してしまったとします。
ですが、その枝を切ってしまったことで、その部分にぽっかりとスペースができてしまったら、木全体としてのバランスを崩してしまう可能性がある。
だとしたら、知識としては『不要枝』でも、今回は「あえて残す」という選択をするケースもあります。今年は残して、来年他の枝の成長を促してから切ろうかな・・・とう判断をしたりするわけです。
よく講師の細川は、剪定の実技で受講者の皆さんに対して、『悩んでください』と伝えます。
技術としての基本はありますし、その基本により、最低限の仕上がりまで持っていくことはできます。
そのさらに先までレベルアップするためには、悩み、そして考えることが重要です。
「なぜ、この枝を切るのか」
を考え、そして自分と対話する。
なぜその枝を選択し、切るのかの理由を自分に説明しながら剪定をする。
その積み重ねが、自分の引き出しを増やしていきます。
ある意味で、ひとつの答えがないように聞こえる話もあったと思うので、皆さん混乱される部分もあったかもしれません。
でも、今はそれで良いのかなと思います。
これから実技に突入し、実際の樹木を前にしながら悩み考えることで、少しずつではありますが、その霧は晴れていくはずです。
これから受講生の皆さんは、自問自答の日々に突入します。
この講座を卒業するころには、少しでもその答えを出せていると良いですし、そうできるよう、サポートしていきたいと思います。
★第6期の講座、今後の体験講座等のご案内は、ガーデナー養成講座Twitterでも告知予定です。