Sleepwalkers/MAN WITH A MISSION
3回目のオンガクノイトマはMAN WITH A MISSIONの「Sleepwalkers」を取りあげます。この投稿に関する前説は下記の記事をご覧ください。
概要
MAN WITH A MISSION(マン・ウィズ・ア・ミッション、英略:MWAM)は、日本の5人組ロックバンド。マンウィズと称される彼らは、頭がオオカミ、身体は人間という外見の"究極の生命体"である5人で構成されている。
そんな彼らの曲はロックのジャンルを主として、数々の楽曲をリリースしてきた。「FLY AGAIN」「Emotions」「databese」のような聴衆を高める楽曲がたくさん存在している。
ライブではダイバーが続出、サークルモッシュの発生も避けられないほどのアツいライブをするバンドであり、アニメのタイアップ曲も数々作られている。日本だけでなく全世界規模で活動しているバンドの1つである。
そんな彼らの楽曲で取り上げるのは「Sleepwalkers」である。
本楽曲は彼らの作品の中でも珍しいバラード調の曲であり、メロディラインがとても綺麗である。
「Sleepwalkers」を直訳すると「夢遊病者」という意味になるが、ワタシの意訳だと「夢の中を漂う人」くらいのところだろうか。
本楽曲はアルバム「CHASING THE HORIZON」は2018年6月にリリースされたアルバムの14曲目に収録されている。また、このアルバムを引っ提げたツアー「Chasing the Horizon Tour 2018」では同年11/17に阪神甲子園球場での単独ライブが開催された。
ワタシも甲子園で彼らのライブを目の当たりにした。
そのなかのセットリストで特に胸を打たれた楽曲がこれだった。
楽曲の世界観
穏やかで静かな夜。
少し眠りにつけないけど、現実と夢のはざまのぼんやりした時間に流れてきそうな子守歌のようである。
甲子園ライブでは綺麗な夜空のもと演奏され、観客は自らのスマートフォンのライトを点けて左右に振り、綺麗な照明と化していた。ここは夢の中だろうかと思えるほどの空間になっていた。
では、歌詞について見ていくこととする。なお、歌詞は英語であるため和訳、ときどき意訳をしていることをご了承を。
この楽曲では前半の歌詞から後半にかけて、少し眠れない夜にそばにいる相手に語り掛けて自らが眠りにつくまでの流れが表現されている。
ただ語り掛ける相手は本当に側にいるのか。ワタシには近くではなく、どこか遠くに語りかけ、もしくは夜空に対して語り掛けているように思えてならない。
妖精や天使といったおとぎ話の登場人物が現れる点からして、Sleepwalkersというタイトルのごとく夢の中で繰り広げられた物語のように描かれている。重ねて、この空間には悲しみや苦しみがなく安らかな空間が表現されている。
醒めない夢をみる主人公。
家に辿り着くと訳したものの、家とは現実世界のことなのだろうか。
同じフレーズが2度登場するが、後半では「いつかは変われる気がした」と歌詞の内容に変化がある。この歌詞から主人公は変われる気がしたけども実際は変わることができなかったことを表す。では、一体何から何に変わるのことを示したのだろうか。
Aメロの歌詞が反復して使われている。
イントロからすすんできた物語の終盤、反復を用いることで再度この夢の世界について強調されているような気がする。杭を打ち込むかのように、「ここは夢の中なんだ」と伝えようとしているかのよう。
全体を通して
主人公は男性(僕)であり、相手は大切な人と想像する。
彼女なのか肉親なのかは分からない。
その大切な人との約束において自らの何かを変えようと考えた。
しかし、男性が変えようとする前に大切な人は男性の目の前から消えた。
ゆえに、夢のなかでその大切な人に語り掛けているように感じる。
あなたと一緒に醒めない夢を見たかったんだ。
でも、あなたはもういない。だから僕は一人で夢を見る。
夢を見ている間、あなたが傍にいるようで自由を感じるんだ。
でも、いつかは現実(家)に戻ってしまう。
あぁ、この夢よ、どうか醒めないでおくれ。
ワタシはこの楽曲からそんな世界観を見ることができた。