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風邪かな?と思ったら
秋になると、風邪薬の宣伝が始まります。
「早めのパ○ロン♪」「熱・のど・鼻にル○が効く♪」等お馴染みのCMがありますね。
ゾクッときたり、喉が痛かったり、風邪かな?と思ったらどうしますか?
これを読んでくださっている皆さんは、市販の総合感冒薬(いわゆる風邪薬)を服用することはあまりないでしょうか。
総合感冒薬には、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、咳止め、去痰剤などが含まれています。
それぞれ、熱を下げ、痛みを和らげ、くしゃみや鼻水を止め、咳を鎮め、痰を出しやすくする、という効果があります。
たしかに風邪薬を飲めば、風邪のつらい症状はおさえてくれるかもしれません。しかし、症状が治まれば風邪は治っていると言えるのでしょうか?
発熱、咳、くしゃみ、鼻水などの症状は、すべてカラダの免疫反応によるものです。
体内に侵入してきたウィルスと闘ったり排除したりするために、カラダは体温を上げたり咳を出したりするのです。
そうやって闘っているところに、薬で無理やり症状を止めてしまったらどうでしょう。
なかなかウィルスを抑えることができず、かえって長引かせてしまうことになってしまうのではないでしょうか。
カラダに起こる反応はすべて必要あってのこと。基本的には止めるのは良くありません。
風邪をひくのは免疫力が落ちているサインですから、まずは無理をせずにゆっくり休むことが大切です。
日本人は勤勉な人が多く、風邪ぐらいで仕事は休めない、というような風潮で、薬で症状をおさえて無理して仕事や学校に行く人も多かったですが、コロナ禍を経てそのあたりはだいぶ変わったかもしれません。
そしてもうひとつ、体調が悪いときは「栄養のあるものをいっぱい食べて元気をつけよう!」という方がいますが、これは大きな間違いです。
風邪のときに食欲が落ちるのは、カラダの自然な反応です。
無理に食べる必要はありません。食べないで治そうとしているのです。
満腹時より空腹時のほうが白血球の働きも良くなり免疫力が上がります。
消化に時間のかかるものは、胃腸にも大きな負担になります。
体調が悪いときの食事はなるべく消化の良いものを少量にしておきましょう。
病気やケガのときにもせっせと食べているのは人間だけです。
動物は食べずにじっと休んで治していますね。その方が回復が早いということです。
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「人間は誰でも体の中に百人の名医を持っている」
「病人に食べさせると病気を養うことになる、一方、食事を与えなければ病気は早く治る」
医学の父ヒポクラテスの言葉です。
体の中の名医たちが存分に働けるようにしてあげることがとても大切だと思います。
本日もお読みいただきありがとうございました。
薬に頼らない薬剤師・漢方養生アドバイザー® 吉澤あかね