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漢方養生訓

今回は、漢方養生訓をご紹介したいと思います。
 
一、 夜の過食はするべからず
一、 朝は必ず食べるべし
一、 肉、あぶらものは昼までに食べるべし
一、 食事は食べ物の性質をよく知り、バランスを考えるべし
一、 自分や家族の状態に合った食事をとるべし
一、 薬味をうまく使うべし
一、 自然の中で発散するべし
一、 先人の知恵と経験から学ぶべし
 
ではひとつずつ見ていきましょう。
 
◎夜の過食はするべからず
夕食や夜の時間帯に食べ過ぎると、カラダが熱を持ち興奮状態になるので、スムーズに眠りに入りにくくなり、また睡眠も浅くなってしまいます。
肉や揚げ物などの高カロリーなものや消化に時間のかかるものは、特によくありません。
夕食はカラダの熱を冷まして潤してくれるような食材を中心に、量も少なめにしておきましょう。
 
◎朝は必ず食べるべし
自律神経のリズムを考えると、朝起きると交感神経がぐっと優位になって、朝~昼にかけてはいちばん活動的になります。
エネルギー不足にならないように朝食を摂りましょう。
朝食を抜くとカラダも目覚めません。
できれば少しカラダを動かして氣を上げてから食べると良いでしょう。
朝はパンよりも、氣を上げてくれるお米がオススメです。
 
◎肉、あぶらものは昼までに食べるべし
一日の中で最も消化力が高いのは昼です。
肉やあぶらものなどの消化に時間のかかるものは昼食に食べましょう。
夜に食べるのはなるべく控えましょう。
 
◎食事は食べ物の性質をよく知り、バランスを考えるべし
自然界の食物には、五味・五性があります。
その性質を知りバランス良く取り入れましょう。
偏った味や性質のものばかり食べていると、次第にカラダのバランスも崩れてしまいます。
 
◎自分や家族の状態に合った食事をとるべし
同じ家族でもそれぞれ、年齢、性別、体質、体格、活動量など違うと思います。
また同じ人でも、その日によって体調やカラダの状態は違います。
冷えやすい人は冷飲食を避けて温めるものを摂る、熱証のときは冷ますものを食べるなど、中庸になるように常に相対的に考えましょう。
 
◎薬味をうまく使うべし
例えばカラダを冷やす作用があるものを食べるとき、温める作用のある薬味を添えることでバランスを取り、冷やす作用を軽減することができます。
このように薬味をうまく使うことで、美味しく食べられて、さらにカラダへの負担も減らすことができます。
冷奴にネギと生姜をのせる、うなぎに山椒をかける、天ぷらに大根おろしを添える等、先人の知恵がたくさん残っていますね。
 
◎自然の中で発散するべし
自律神経の調節をしている「肝」は、伸びやかな性質があり、ストレスの影響を受けやすく束縛を嫌います。
自律神経を癒やし、解放してあげるには「逍遥」とすることが大切です。
ときには自然の中に出かけて、ゆったり、のんびり、自由に、伸びやかに、楽しく発散する時間を作りましょう。
 
◎先人の知恵と経験から学ぶべし
昔の人が当たり前にやってきたことの中に、現代を元気に生きるヒントがたくさんあります。
文明が発達し、便利な世の中になればなるほど、病人が増えているのもまた事実ではないでしょうか。
漢方養生は知識を身につけることが目的ではなく、養生の知恵を生活に取り入れ、実践していかないと意味がありません。

まずは意識して生活し、ぜひできそうなところからひとつずつ実践してみてくださいね!
必ずやカラダの変化を感じてもらえると思います。

今日もお読みいただきありがとうございました。

薬に頼らない薬剤師・漢方養生アドバイザー® 吉澤あかね

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