gapとアン。vol,1
私はgap。
今年で30歳になる普通の男だ。
結婚して娘もひとり、仕事もなんとかやっていけてる。
何も不満もないようにみえるが、一つだけ改善したい点がある。
そう、体重。
学生時代より20㌔は増えたその体は誰が見てもだらしがない。
生まれつき体は大きく、183cmある身長は大きなヒトの部類に属する。
「まぁ、背があるからそれくらい体重あってもおかしくないよ」と周りの甘い言葉についつい食欲のままに食べ、気付けば96㌔になっていた。
身長183cmに対して適性は体重は80-85kgくらいかと思われ、
10kg以上重い私はただの"肥満"である。
普段、仕事しているとあまり気にしないのだが、いざ昔の友人に会うとなると少し躊躇する自分に気づいた。
「笑われそう」「昔はもっと細かったのに」「もうおっさんだな」言われてないのに想像が先に浮かんでくる。
なんとなく昔の友人とも距離を置くようになったある日。
仕事の途中、ふと見上げるとスポーツジムがあった。 ガラス越しにみるランニングマシーンには、中村アンに雰囲気が似た美人が汗を流しながら走っているのがみえた。
「へー、あんな綺麗な人はやはり努力してるんだなぁ」
いわゆる意識高い系ですね、はいはい。
私には関係ないと思いつつ、憧れる自分がいた。
Instagramで中村アンの投稿をみるたびに、ジムでみた女性を思い出す。
「昔みたいな体型に戻ったら、あんな綺麗な人も振り向いてくれる様になるかな」
すでに昔はカッコよかったみたいな勘違いをしているのは置いといて、鍛えてカッコよくなって、中村アンに釣り合う男になりたい!っと日に日に気持ちが高ぶるのであった。
そして私はゴールドジムへ入会するのである。
つづく。
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