残酷な真実。40歳からは「選別」が始まる
【超訳】我慢をしすぎると本来の思考力や行動力を失ってしまう。正しいリスクテイクで人生の可能性は広がる。
なぜ40歳から「壁」が訪れるのか。それは40歳頃から働き方や生き方に「選別」が始まるからです。出世、起業、結婚・離婚、マイホーム、目に見える形での格差が生まれてきます。
著者は「選別」という敢えて強い言葉、いうならば差別的な誤解を生みかねない表現を使ったのは、「あなたが認めるか、認めないかは別として、これが現実である」という強いメッセージの表れなのです。
しかし、大事なことはこの壁の現実を知ること、認めること、受け入れること、さらに乗り越えること。そのために必要なヒントが盛り沢山なので、今回は紹介していきたいと思います。
究極の問いは「自分が本当に大事にしたいものは何か?」
勝間塾では「5年後の理想の自分」を描くことを推奨されています。なぜなら、目標を中長期的に見据えることで、日々の改善が人生の大きな変化を生むからです。1日0.2%の改善を続けることで、1年後には38倍の成果につながる。日々の改善を続けることで、なりたい自分に近づくことができるという実践法で、守るべきはたった3つとシンプルです。
我慢も努力もしすぎない
やらなくていいことを見つけ、余裕を増やす
夢を阻む「ドリームキラー」の声に惑わされない
勝間式お悩み相談
本書では、読者が直面する具体的な悩みにも回答しています。
Q:働き方改革によって管理職の負担が増えてつらい
A:同じ悩みを持つ管理職を3人以上集めて効率化の「提案」をする
→折に触れて悩みや要望をチラ出しする
Q:サイコパス的な上司に疲弊、異動できないならどうする?
A:サイコパス回避は最優先課題。自分を守るために転職する
→サイコパスが容認される会社は心理的安全性が低い
Q:昇進目前で異動。キャリアの停滞期にすべきことは?
A:諦める前に人脈やコネ、政治力を使い、自分以外の視点を入れ現状分析
→チームワークに意識を向け、人間関係を含む環境を整える
Q:部下に怒ったわけではないのに「怖い」と言われる
A:「親しみやすさ」を演出するため、積極的に“抜け”を作って演出する
→自分自身を変える必要はなく、「弱み」をみせて周りを動かす
Q:人前で話すのが苦手、どうしたら上手くなる?
A:言葉にされない非言語情報を読み取って、聞き手の理解度にあわせる
→実際に話すのは持ち時間の半分、重要なポイントは3回繰り返す
Q:社内に尊敬できる人がロールモデルがいない。
A:理想は存在しない。複数の人の良さを組み合わせて自分の正解を作る
→「本来の自分であること=充足感」を追い求めると成功している
Q:転職5社がすべてブラック企業。どうキャリアを積めばいい?
A:ブラック企業の社員より、ホワイト企業の非正規社員を選ぶ
→ブラック企業を見抜く力と知識をつける
Q:フリーランスになって仕事を増やすにはどうすればいい?
A:「価格以上」の価値を出すと、顧客が次の仕事を紹介してくれる
→仕事の成果が営業になる。最初は無料でもリピートにつなげる
Q:無駄遣いしていないつもりでもお金が貯まらない
A:2割を運用したら残りは使いきってOK。貯め方ではなく使い方を見直す
→死ぬまでにきっちりお金を使い切ろう。勝間さんがオススメ本としてもあげている書籍レビューはこちらです。
「与える順番」が人生の充足感を生む
勝間氏は「人は誰か(何か)に影響を受け、その恩恵を次に返す」という「贈与の仕組み」が、人生を紡ぐ原動力だと語ります。
実際、この「贈与」の仕組みは人類の最大発明の一つであり、この贈与の仕組みこそが歴史を紡ぎ、発展してきました。この恩を返すという「使命感」を持つことは「自分が何を大事にしていきたいのか」という人生の目標にもつながるといえそうです。(贈与論のレビューもぜひ読んでほしいです)
40歳からの選択は「何を選び、何を諦めるか」
選ばなければ、選別される。流れに抗い、自分の価値観を軸に選択することで、人生は新しい可能性を生み出します。本当に大事なものを選び取るためには、「今まで」を問い直し、「これから」を定義する勇気が必要です。選び続ける先に、自分だけの未来が見えてきます。