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カメラとしてのGalaxy S23 Ultraについて 後編

前回の投稿からだいぶ間が開きましたが、Galaxy S23 Ultraのカメラとしての評価を作例を交えながら記します。



今回は、いまいちな点とまとめになります。

いまいちな点

処理速度

良い点で高い処理能力を上げておきながら矛盾するようですが、やはり超高画素の写真を撮影するには能力不足を感じることがあります。
RAW撮影の場合、シャッターラグが0.5秒ほど発生します。
同様に2億画素での撮影時も保存完了までやや時間がかかります。
高速連射は全く不可能です。
編集過程での力不足は感じさせないだけに、撮影時のもたつきはもったいなく感じます。

3倍望遠レンズ

記憶容量

現在販売されているGalaxy S23 Ultraの記憶容量は256GB版と512GB版となります。
私は256GB版を使用しており、これは一見、十分な容量にも思えますが、他のアプリのデータと容量を分け合っている以上、1枚50MBを超える5千万画素のRAWデータを扱うには不足を感じます。
また、この機種はMicro SDなどの外部メモリ非対応のため、本体容量がいっぱいになると後はUSB type C経由でUSBメモリやPCへデータを移すほかありません。

標準レンズ

逆光耐性

多かれ少なかれ、どのスマホも同様とは思いますが、逆光撮影時にはゴースト、フレアがつきものです。
従来使っていたiPhone13Proに比べるとかなり軽減されているとは感じますが、やはり、ミラーレスなどのようにはいきません。

3倍望遠レンズ

中望遠域の画質

光学3倍の次の画角が光学10倍と大きくジャンプしており、70mm~230mmの間の中望遠域の画角はデジタルズームになります。
S23 Ultraのデジタル補正は優秀で、デジタルズームも2倍、140mmの画角までは画質劣化が気になりませんが、それ以降はさすがに粗が見えてきます。
つまり、140mm~230mmの間の画角を撮りたいときには、画質劣化を覚悟せざるを得ません。
後継機種のS24 Ultraでは光学10倍は廃止され光学5倍となったことからもわかる通り、10倍、230mmという極端なレンズは日常使用には使い勝手は良くはありません。

10倍望遠レンズ+デジタル5倍ズーム

サイズ・重量

6.8インチの大画面液晶を搭載している以上、仕方ないことではありますが、やはり大きく重いです。
従来使っていたiPhone13Proに比べると、幅は1.5cm以上大きく、厚みも増しています。
重さも30g以上増しており、ケース込みでの重量は250gを超えます。
この大きさと重さのおかげでカメラがしっかりと構えられるという利点もあるのですが、普段、片手で操作しているとずっしりとした重さを感じざるを得ません。
私はかなり手が大きいほうですが、片手では液晶に手が届かないエリアが生じます。
正直、手の小さな方は持て余すサイズと感じられます。

10倍望遠レンズ

まとめ

スマートホンに2億画素の標準カメラと10倍望遠カメラを詰め込んだ。良い点も悪い点も全てはここから生じます。
普段持ち歩くスマホがRAW撮影可能な高画質カメラとなり、かつ、データ移動の必要なくそのまま即座にRAW現像可能な高性能デバイスにもなる。
フィルムカメラを愛用する私にとっては、そのサブ機として十分以上の能力を持ったカメラとして有用な存在ですし、デジカメを持たなくともメイン機として使うに十分な性能を持っていると感じます。

RAW撮影してそのまま現像可能なカメラは数多くありますが、6.8インチの大画面高精細液晶と高性能CPU、12GBの大容量メモリのおかげで、他の追随を許さないほど快適にRAW現像をすることができます。
これは買う前に想像していた以上に、撮影の楽しさを増してくれます。

価格は高く、サイズも大きいことから、使う人を非常に選ぶ機種ではありますが、2億画素の高画質と10倍の望遠機能で従来のスマホでは不可能な撮影体験を可能としてくれる稀有な機種です。
後継機種のS24 Ultraが発売されたことで、販売価格も値下げ傾向にあり、入手しやすくなっています。
ある意味、スマホ光学系の極致ともいえる10倍レンズを搭載している空前でありおそらく絶後となる機種ですので、スマホカメラの進化を体験してみたい方は今のうちに入手されることをお勧めします。

続きを書きました↓

3倍望遠レンズ
標準レンズ
10倍望遠レンズ

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