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失語症は認知症ではない。でも、コミュニケーション技法は認知症にも使える!

失語症は脳の損傷によって言語野(脳の言葉を処理する部分)が正常に働かなくなった状態です。損傷部位によって「話す」「聞く」「書く」「読む」のパラメーターが様々な形に低下します。全てが下がる人、聞く能力だけ回復してくる人、少しずつ各能力が回復してくる人、など失語症のタイプは様々で十人十色、同じ失語症と言っても「同じ?違う障害でしょ!」って感じです。

さて、認知症も「失語」という症状が出てきます。言語野がダメージを受けると失語症の人と同じ症状が出てきます。定義上、「失語症は認知症ではない」とされているので、「失語」と「失語症」、この2つの言葉は使い分ける必要がありますが、一般の人には理解しにくい話だと思います。
そこは置いといて、
同じ言語野の問題でコミュニケーションが困難になっている訳ですから、失語症のコミュニケーション技法は認知症にも使えるんです。
「失語症者向け意思疎通支援者」という資格があります。各都道府県で支援者を育成しているんですが、そこで学ぶ技法が使える訳です。

「失語症の人に出会った事がない、周りにはいない」とよく言われますが、認知症の人はどうでしょう?出会った事がない人はいないと思います。
失語症を知ってもらう活動をしていますが、認知症ケアに関わる人が興味を持ってくれるかなって考えています。学んだことを失語症の人のために使わなくても、認知症の人のために使ってくれたら、それはそれで良いと思うので。

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