読書日記『東亰異聞』
妖好きや明治時代の日本の雰囲気が好きな人にはぜひ読んでほしい。
東亰異聞 (新潮文庫) | 不由美, 小野 |本 | 通販 | Amazon
あらすじ
読んだきっかけ
読もう読もうと思いつつ、おそらく5年以上積読していたこの本を、この前やっと読み終わりました。その時はツイッターでちらっとだけ感想を言ったのだけど、改めて紹介したいです。
小野不由美先生は中学の頃、図書室に置いてあった『十二国記』を読んだことをきっかけに知っていました。けれど『十二国記』以外のほかの作品はホラー的な怖いイメージが強く、なかなか手に取る機会がありませんでした。
そんな時、ニコニコ動画でこの動画を見つけたのです。
【手描き】ゴーゴー幽霊船【東亰異聞】 - ニコニコ動画 (nicovideo.jp)
「えっ!!!なんて面白そうなの!!!めっちゃいい!!」
当時の正直な感想はもうこの一言。
この方は十二国記の動画も出していて、そこから絵に惚れて作っている動画を漁らせていただき、この動画を見つけたのですが……絵はうまいわ世界観の再現度が高いわ、ほんとに最高なんですよ。泰麒のアイネクライネとか泣いてしまった。推しなので(´;ω;`)ウゥゥ
話がそれてしまいましたが、 『十二国記』の再現度がこれだけ高い動画を作られているこの方が作った、このエモすぎる『東亰異聞』とはいったいなんだ!?と、その時の私はいたく感動しました。その後本屋に行き、そして実際に『東亰異聞』を手にしたわけです。そしてその割に五年以上寝かせるなんてね。ナンセンスだよね。
感想
この本は最初の一文から引き込まれます。東亰という土地、都がどうやってできたか、ということの背景描写から始まるのですが、なまじリアルの東京という場所を知っているのでリアルに物語が入ってきます。
実際の東京と物語に登場する東亰は実際には違う世界ですが、まるで違うというわけではない。リンクする部分がたくさんあり、異界でありながらまるで本当にある東京で物語が起きているような、説得力があります。
常と直という異母兄弟の関係、夜に魑魅魍魎たちを引き込んでしまった東亰の背景。すべてが繋がったときの感動というか、脱帽……ネタバレしないように話すと語彙が消えますね。読後気持ちよくなれる本でした。
あと、常さん艶やかな男性で素敵でした。
でも火炎魔人などで察する通りハッピーな話ではないので、注意です。
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