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金太郎飴職人の後輩

会社に仲良い後輩が数人いる。その中の一人について。

コロナ禍で入社してきた後輩で、1年くらいはまともに喋ったことが無かった。若手での飲み会もあの時期は無かったから、仕事で関わらない限り喋る機会もほとんどない。なんとなく遠めから見て愛嬌があってかわいい(美人な)子だな〜と思っていた。
少し経ってから仕事で喋るようになって急激に仲良くなり、そこから後輩という存在が苦手な私の懐にぐいぐい入ってくるようになった。その子について今日は書く。好きだから。


この後輩の1番すごいところは、どこを切り取っても私のイメージする"後輩像"を裏切らないところ。
中学から中途半端な部活やサークルにしか所属してこず、後輩らしい後輩というのを持ったことが無かった。だから漠然と後輩という存在が怖くて苦手だった。先輩には、どうやったら可愛がられるかなんとなく定石があって自分でも上手くやれてる気がしてたけど、後輩に対しては"実力"という尺度で測られる気がして、しょうもない先輩やな、と思われたらどうしようとか、あのおもんない先輩な、とか影で言われてたら死にたくなるな、とかとりあえず自分への自信のなさと未知の存在に対して恐怖していた。今も先輩としての自信はないままだけど。
ただ、未知なりに、色んなコンテンツから後輩キャラというものの情報は入ってくるわけで、私の中には"僕の考えた最強の後輩!"みたいなのはある。
・かわいい。(男女関わらず)
・少し小賢しいけど、愛嬌がある。
・最近のことに詳しくて、それに巻き込んでくれる。
・話しかけると嬉しそうにしてくれる。
・いじりながらも尊敬してくれる。
・よく飲むor食べる。


今度ごはん行こう!てなったら、翌日までに候補日出した上で誘ってきてくれる。まだ約束があったかい状態だから、気後れせずに乗っかれるしありがたい。
どちらかというと男ウケするタイプの喋り方と服装で、そういうさっぱり明るい感じも良い。
今流行りのこととか、韓国にめちゃくちゃ詳しい。こんなバチバチオーソドックスな後輩なかなかいない。(褒めてる)今週行く韓国旅行についても、いっぱいアドバイスくれたし、前に彼女が行った旅程も教えてくれた。
そして当たり前のようにMBTIに詳しく、私のMBTIの診断結果を聞いてあーだこーだといじってくる。というか日常的にめちゃめちゃいじられる。ここはわりかし女子校のノリぽくて、嬉し懐かしい。
の割に、仕事とか彼氏の相談をしてきたり、飲んでる時に、まったく大したことない私に尊敬してます、なんて嬉しいこと言ってくれたりする。
よく飲むところもポイントが高い。
ひとつだけ気になることがあるとすれば、私が女だからか分からんけど、奢ろうとすると結構強めに断ってくる。気持ちはすごい分かる。私も女性の先輩だと、素直に奢られづらい。理由は特に無いけど。

最初に書いたようにこの後輩はどこを切り取っても、断面が私のイメージする後輩そのものなのだ。萌え断ってこういうことか…?


みんなそこそこ仲良い人に対しては、"この人はこういうものが好きだろう"とか、"こういう風に考えるだろうな"と、ある程度自分の中にある"イマジナリーその人"と対話して推測しながらコミュニケーションを取ると思う。
で、予想とは違う言動をされると、面白がるか、こんな人と思ってなかった、と落胆したりするだろう。
その点この後輩は、まったく裏切らない。裏切らなさすぎて面白い。もし作り込んでるとしたら、職人技だ。金太郎飴職人だな。


仕事中に内容のないチャットを入れるとじーっと見つめてきたり、サボりましょう、と誘ってくれるこの子がすごくかわいい。この間友達に、年下と相性いいと言われてすごいびっくりしたけど、まああながち間違ってないかもしれない。この子の後輩適正がすごいだけの可能性もある。


これからnoteでこの後輩について書くときは金太郎飴職人の後輩と呼ぶことにする。
あの子のMBTIはなんだったかなあ。


おわり!

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